両者提携による展開イメージ
(出所:ウエストホールディングス)
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 ウエストホールディングスは、ソフトウエア開発企業のsMedio(エスメディオ)と、太陽光発電所のO&M(運営・保守)サービス、省エネサービスにおける人工知能(AI)技術の活用で業務提携する。太陽光発電所の将来予測、照明や空調機器の自動制御などにAIを採用する。9月28日に基本合意書を締結した。

 ウエストグループでは、メガソーラーを中心とした高圧・特別高圧送電線に連系するメガソーラー(大規模太陽光発電所)の企画・開発を250カ所、低圧連系を中心とした太陽光発電所の請負工事を6700カ所、一般住宅向け太陽光発電システムの請負工事を3万5000件の実績がある。また、引き渡し後のO&Mについても子会社で受託している。

 その一方、近年は猛暑、集中豪雨、台風の複数発生などの異常気象、地震などの天災によって発電所の維持管理、発電量の低下など想定外の事象が相次ぎ発生している。また、高圧・特別高圧の250カ所は、北海道から鹿児島までの約2200kmの間に点在し、太陽光パネル約115万3000枚(約300MW相当)を設置しており、これら複合的なデータの収集・分析は、人的な処理能力では限界となっている。

 今回の業務提携では、高圧・特別高圧250カ所を対象に、発電量、日射量、温度、湿度などのデータを収集。これらのデータをもとに、太陽光パネルやパワーコンディショナー(PCS)の種類やメーカー、設置方角などをAIで解析し、O&Mサービスとして太陽光発電所のメンテナンス頻度や部品交換などの将来予測を提供する。

 このほかにもウエストグループは、高効率LED照明や空調機器への設備更新を初期費用ゼロで提供する「ウエストエスコサービス」を展開しており、サービス開始2年間でLEDを照明43万5000灯、空調機器2500台の実績がある。今後、BEMS(ビルエネルギー管理システム)とAIを導入した「ビルまるごとエネルギーソリューション」を提供する。

 具体的には、LEDを照明の人感センサーによる調光・点灯・消灯、空調機器の制御、従業員の健康管理データ(血圧・脈拍など)を自動で収集する。AIにより使用状況を解析し、電力使用量を可視化するとともに、人手を必要としない自動制御を提供するという。

 sMedioは、マルチメディアや無線接続技術関連ソフトウエアの開発力で高い評価を得ており、近年はAIによる映像解析、IoTプラットフォーム製品、セキュリティ関連技術に事業分野を広げている。将来的に両社は、新電力事業における需要家への電力使用量の可視化と分析など、トータルエネルギーソリューション向けにAIの導入を拡大していく計画。