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秋田県小安地域での地熱開発、第3段階の「噴気試験」に

2018/10/09 12:00
工藤宗介=技術ライター
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試験生産井の噴気試験の様子
(出所:出光興産)
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 秋田県小安地域での地熱開発が、第3段階の「噴気試験」に入る。出光興産、国際石油開発帝石、三井石油開発(東京都港区)の3社が、2011年から共同調査を進めている案件で、9月28日~10月18日にかけ、噴気試験を実施する。

 今回、噴気試験を行うのは、今年度5~9月に掘削した試験生産井、A-1およびA-2号井となる。

 小安地域の共同調査では、これまでに第1段階(2011年度)として地表調査(地表地質調査、重力調査、電磁探査など)を実施。第2段階(2012~2017年度)として掘削調査および搬入路整備を実施した。

 具体的には、構造試錐井を掘削し、地質構造、地下温度、透水性などを調査した。並行して、温泉モニタリング調査を行った。具体的には、近隣の温泉水の温度、湧出量、化学成分のモニタリングを実施した。

 今回実施する噴気試験は、第3段階の調査(2018~2021年度)の一環となる。実際の生産井と同規模の井戸で1~2周間の連続噴気によって生産能力を評価し、井戸の噴気能力(蒸気量)、地下温度、地熱流体の化学成分、井戸周辺の透水性などについて検証する。今後は生産・還元能力試験、貯留層能力評価、環境影響評価(アセスメント)、実証試験を順次実施し、事業化の可否を判断する。

 日本には豊富な地熱資源が存在し、米国、インドネシアに続く世界第3位のポテンシャルを持つとされる。地熱発電は天候に左右されず安定的な電力供給が可能な再生可能エネルギーとして注目されており、東日本大震災以降、国立・国定公園内の地熱開発にかかる規制緩和や固定価格買取制度(FIT)の開始に伴い、国内各地で調査・開発が進められている。

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