米NVIDIA社Automotive Senior DirectorのDaniel Shapiro氏
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 米NVIDIA社は2016年10月5日、都内でプライベートセミナー「GTC Japan 2016」を開催した。同社は自動運転システムの開発環境を提供しており、欧米の自動車メーカーを中心として協力関係を強めている。自動車部門を担当するAutomotive Senior DirectorのDaniel Shapiro氏に、現状や今後の方向性を聞いた。

問:自動運転システムの開発プラットフォーム「Drive PX 2」を提供している。このプラットフォームには、画像処理や人工知能(ディープラーニング)などのアプリケーションを搭載できる。競合はどこになるのか。

 Drive PX 2は、オープンなプラットフォームで公開されている。協力会社が独自のアプリケーションを開発して追加する。日系メーカーでいう日立製作所や東芝、イスラエルのMobileye社などは競合になり得るが、大手1次部品メーカーであるBosch社やデンソーはパートナーの候補であり、競合はしない、と考えている。

問:米Tesla社の運転支援システム「Autopilot」を搭載した車両が衝突事故を起し、運転者が死亡する事故があった。自動運転の事故をどう見ているか。

 Tesla社のシステムは運転支援システムで、運転を完全に任せられるシステムではなかった。車両周囲の障害物検知センサーとして、カメラに依存していたのも事故の要因に挙げられるだろう。コンピューターの処理性能を高めていけば、さらに高精度に周囲の障害物を認識できるようになり、事故の可能性を減らすことができるだろう。

 ただし、この事故だけで自動運転システムを評価するのは正しくない。米国の交通事故死亡者は1日当たり95~100人。Tesla社の事故はこの中の一つにすぎない。Tesla社の事故から自動運転全体を語るには無理がある。

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