ABBが納入する蓄電池システム
(出所:ABB)
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 スイスの重電大手、ABB は10月5日、北海道千歳市に建設中の連系出力28 MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)に、出力17MW蓄電池システムと、出力28MW分の太陽光パネル向けパワーコンディショナー(PCS)を納入すると発表した。

 納入するのは「新千歳柏台太陽光発電所」で、韓国電力公社(KEPCO)とエネルギープロダクト(東京都千代田区)が共同出資し、新千歳国際空港の近くに建設する。太陽光発電設備を手がけるLS産電、韓国産業銀行なども開発プロジェクトに関わっている。

 すでに今年4月20日に起工式を開催しており、2017年後半には竣工する予定。太陽光パネルを1万枚以上、設置し、同地域の約1万1000世帯の年間電力消費量に匹敵する35 GWh(3500万kWh)を発電する見込み。総事業費は110億円以上としている。

 ABB は、出力17MWのコンテナ型電力貯蔵システム「EssPro」と、出力2MWの「PVS800—IS パワーコンディショナステーション」を14 基、加えて、エネルギー管理システム(EMS)を納入する。

 北海道電力は、接続申し込みが40万kWを超えた分の2MW以上の大型太陽光発電設備については、系統連系の条件として、蓄電池を併設して、急峻な出力変動を緩和することを求めている。具体的には、メガソーラーの定格出力の変動幅を、蓄電池の充放電制御と連係した合成出力で、1分間にPCS定格出力の1%以内に収める「変動率毎分1%」を指標として示している。

 「新千歳柏台太陽光発電所」もこうした条件の付いた案件となった。EssProシステムの導入により、蓄電池を充放電制御し、北海道電力の連系要件の達成を目指す。

 ABBによると、世界的には、連系要件として「変動率毎分10〜20%」が許容されることが一般的なのに対し、北海道電力の連系要件は極めて厳格な制御指標という。このため、蓄電池システムやPCSの高度なダイナミック制御が求められるという。

 北海道内の蓄電池併設型メガソーラーに関しては、「新千歳柏台太陽光発電所」のほか、日本グリーン電力開発(東京都千代田区)が苫小牧市に着工した連系出力25MW、スマートソーラー(東京都中央区)が新ひだか町に計画している連系出力17MWの案件が公表されている(関連記事)。