積水化学工業相談役の大久保尚武氏 撮影:栗原克己
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 日本科学技術連盟のデミング賞委員会は2016年10月4日、2016年度のデミング賞各賞の受賞者を決定した。個人が対象のデミング賞本賞は積水化学工業相談役の大久保尚武氏が受賞。企業・組織が対象のデミング賞(2011年まではデミング賞実施賞)はインドAshok Leyland Limited社(以下Ashok Leyland社)のPantnagar工場、トヨタ自動車九州(福岡県宮若市) 、丸和電子化学(愛知県豊田市)がそれぞれ受賞した。

 デミング賞本賞を受賞した大久保氏は、積水化学工業のトップとして、顧客満足(CS)と人材育成を経営の基軸とし、「CS品質経営」の発展にリーダーシップを発揮した(関連記事)。さらに、この考え方を、企業の品質、社会的責任・使命という面にまで発展させ、CSR経営として全社的に展開して実践。また、日本品質管理学会会長として、品質管理界が目指すビジョン「新中長期計画 2020」を策定し、日本全体の品質活動の統合を目指したアンブレラ組織の創設を起案した。

 デミング賞各社の受賞理由は以下の通り。

 まずAshok Leyland社のParnagar工場は 2010 年の操業開始時からTQM活動を開始。初めて進出したインド北部において独自の方法で現地の人材の雇用と育成を進め、現地のサプライヤーの育成にも工夫を凝らし、地域に密着したTQMによって製品の品質向上やコストダウンなどで大きな成果を実現した。また製造現場では全員参加の多様な改善活動を継続的に推進。工程段階の不良と市場段階の不良を大きく低減させた。その結果、2015 年度には市場シェアが大幅に高まり、同工場の業績は過去最高となった。

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