日立製作所は、爆発物に関与した従業員や来訪者をチェックする装置「ウォークスルー型爆発物探知装置」(型式:WTD2000Ex-NP)を開発し、2016年10月から販売を始める(ニュースリリース)。3秒間という短時間でチェックできる点が最大の特徴で、発電所やデータセンターなどの重要インフラの入場ゲートで利用することを可能にした。

 同社は2016年9月29日に東京の本社でこの装置の報道機関向け発表会を開いた。登壇した同社の花見英樹氏(サービス&プラットフォームビジネスユニット 制御プラットフォーム統括本部 制御プラットフォーム開発本部 セキュリティセンタ センタ長)が見せた米国政府の資料によれば、2015年に世界で発生したテロのうち、半数以上が爆発物によるもので、爆発物検知の需要は大きいという(図1)。

図1●登壇した花見英樹氏(右端) 日経エレクトロニクスが撮影。スクリーンは日立のスライド。
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 爆発物を検知する手法は2つに大別できる。物理的な検査手法と化学的な検査手法である。今回の装置は化学的検査手法を採る。化学的な検査手法では、爆発物を製造したり触ったり運んだりした際に人体や衣服に付着する爆発物の微粒子の有無をチェックする。従来から化学的検査手法の装置は数多く開発されてきたが、検査対象から付着微粒子を布などで拭きとり、それから微粒子の有無をチェックしていた。このため、時間がかかるという難点があった。そこで日立では、検査時間の短縮に注力した。

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