太陽光連系型HVDCシステムの構成イメージ
(出所:三菱電機)
[画像のクリックで拡大表示]
米国テキサス大学オースチン校に設置した太陽光パネル
(出所:NTTファシリティーズ)
[画像のクリックで拡大表示]

 三菱電機は9月26日、米国テキサス大学オースチン校に、太陽光発電システムとLiイオン電池を連系運転するHVDC(高電圧直流)給電システムを納入したと発表した。

 同校のTACC(Texas Advanced Computing Center)では、NTTファシリティーズがNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)から受託した省エネ実証事業を実施している。納入したHVDC給電システムは、その中核技術となる(関連記事)。

 太陽光発電とHVDC給電システムを組み合わせることで、従来比15%の省エネを目指す。消費電力量の増加が予想されるデータセンターの環境負荷を低減する。

 HVDC給電システムとは、交流を介さずに給電する仕組み。外部から供給された交流電力を内部のICT機器に給電する過程で行われる、交流-直流、直流-交流の電力変換回数を減らすことで、データセンター全体の電源変換効率が向上する。電源装置からICT装置への供給は直流380Vで供給される。

 今回のプロジェクトでは、敷地内の駐車場の屋根などに設置した太陽光パネルからの直流電流をHVDC対応型パワーコンディショナー(PCS)で最大電力点制御(MPPT)したうえで、直流のまま直流380Vの構内系統に投入して優先的に活用する。

 三菱電機が納入した太陽光連系型HVDCシステムの特徴は以下となる。

 (1)太陽光発電システムの発電量に応じてDC-UPS(直流出力の無停電電源装置)の稼働数を最適に制御することにより、太陽光の電力を優先的に使用し、商用電力の使用量を削減する。平常時は太陽光発電電力や商用電力によりLiイオン電池に蓄電し、非常時(系統電力停電時)にはLiイオン電池から電力を供給する。

 (2)独自の省エネ機能と直流給電でシステム変換効率97%を実現した。具体的には、直流給電方式により交流・直流変換の回数を削減し、システム変換効率を6ポイント向上。さらに負荷状況にあわせたDC-UPS稼働数の最適制御により、システム変換効率を2ポイント向上させた。

 (3)出力分岐盤の分岐ブレーカー収納ユニットにプラグイン構造を採用することで、母線が充電状態でも安全に収納ユニットの追加・撤去・交換作業が可能になった。そのため、電源供給を維持しながら安全に改修作業を行える。