ファースト・ソーラー アジア・パシフィック地域 リージョナル・マネジャーであるジャック・カーティス(Jack Curtis)氏
(出所:日経BP)
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 米ファースト・ソーラーは、CdTe(カドテル)型化合物系太陽光パネルを供給する世界的なパネルメーカーであるとともに、メガソーラー(大規模太陽光発電所)の開発事業者としても世界トップの実績を持つ。同社アジア・パシフィック地域 リージョナル・マネジャーであるジャック・カーティス(Jack Curtis)氏に、アジア太平洋地域の事業戦略を聞いた。


――アジア太平洋地域で、ターゲットにしている地域はどこか。

カーティス 主に4地域に絞って市場を開拓している。オーストラリア、日本、東南アジア、そして中国だ。なかでも、日本は市場ポテンシャルが大きく有望で、経営資源を重点的に投入している。

 もちろん中国は世界最大の太陽光発電の市場になっており、注目している。だが、中国国内のメーカーがひしめいており、パネル供給量が過大になっていて、利益を度外視したような販売もある。価格の低下圧力が大きく、適正な利益を出すのが難しい。いずれは、無理な安値を付けている中国企業は脱落して、淘汰が進むとみている。

――中国で化合物系太陽光パネルは受け入れられているのか。

カーティス かつて中国の複数企業が化合物型太陽電池の開発・生産に取り組み、結局、撤退した経緯がある。このため化合物系パネルに対して、悪い印象を持っている人が多い。そこで、ファースト・ソーラー製の化合物型パネルの設計や構造、メリットなどを伝え、徐々に理解が進んできたと思う。

――日本市場へのパネルの販売動向は? 販売で提携したエクソルが、神奈川県小田原市にある食品工場の屋根上に設置した例を公表している。

カーティス 具体的な導入例に関して公表できないが、エクソルとは重要なパートナーとして連携している。日本市場に参入して5年になるが、CdTe型化合物系パネルについて、十分に理解され、評価を得られている。テルル化したカドミウムの安全性に関して受容してもらっていると考えている。

――日本の環境下での発電量に関して、どんな傾向が見られるか。

カーティス オーストラリアに設置したケースでは、結晶シリコン系パネルと比較した優位性を示す評価データを公表している。日本に関しては、まだデータが少なく、こうした公表資料はないが、いずれ発表するつもりだ。

 オーストラリアでは、高温・高湿度下で、結晶シリコン系よりも高いパフォーマンスを得られている。日本に設置したケースも、期待したようなデータが出てきており、優位性を証明できると思う。