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フレキシブルな超薄型有機太陽電池、世界最高の変換効率10.5%

皮膚貼付け型心電センサーと集積化して電源に

2018/09/27 12:34
工藤宗介=技術ライター
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今回開発した皮膚貼付け型心電計測デバイス
(出所:理研)
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ナノグレーティング構造を持つ超薄型有機太陽電池の構造
(出所:理研)
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 理化学研究所(理研)と東京大学らの共同研究グループは、エネルギー変換効率10.5%を達成したフレキシブルな超薄型有機太陽電池を開発した。

 さらに、超薄型有機太陽電池と皮膚貼付け型センサーを集積化することで、外部電源なしに心電計測デバイスを駆動させて精度良く信号を取得することに成功した。9月27日に発表した。

 伸縮性のある薄型有機太陽電池は、皮膚や布地に密着させて、より高精度な生体信号を計測する次世代センサー用電源として注目されている。しかし、衣服や皮膚などの変形や光の入射角度変化のもとでは太陽電池の出力が不安定になるのが課題だった。

 共同研究グループは今回、ナノスケールの規則正しい線状の凹凸パターン「ナノグレーティング構造」を超薄型基板上に形成する技術を確立。厚さ1μmの超薄型基板上の太陽電池の電子注入層と半導体ポリマー層の両方に高さ数10nm、周期約700nmのナノパターンを形成した。

 ナノグレーティング構造が光の屈折率を調整して太陽電池表面での光の反射を低減し、薄膜内部での光散乱の増強と金属電極での表面プラズモン共鳴効果を起こすことで、より効率的に入射光を発電に利用できるようになった。これまでのフレキシブル有機太陽電池の世界最高効率(10.0%)を更新すると同時に、課題だった光入射角度依存性も低減した。

 この超薄型有機太陽電池を、共同研究グループが開発を進めている有機電気化学トランジスタを利用した皮膚貼付け型の超薄型センターを集積化した「皮膚貼付け型心電計測デバイス」を作製した。人体の皮膚に貼り付けたところ、外部電源なしで心電計測デバイスが駆動し、信号対雑音比(S/N比)25.9dBの高精度での信号受信に成功した。

 今回開発した皮膚貼付け型心電計測デバイスを発展させることで、無意識に心電や心拍、その他の生体情報を取得するセンサーデバイスが実現できるという。今後、取得した生体情報を処理する回路や無線伝送システムと統合することで、次世代の自立駆動形センサーシステムの基盤技術を提供すると期待される。

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