Dyson社 FounderのJames Dyson氏
(写真:Dyson社、撮影:Heathcliff O Malley氏)
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 英Dyson社 創業者でチーフエンジニアのJames Dyson氏は英国時間の2017年9月26日15時30分、同社の全社員にメール(後半に日本語版を全文掲載)を送り、電気自動車(EV)を2020年に発売する計画を明らかにした。

 メールでは、Dyson氏が1990年にディーゼル車の排ガス中の塵を集塵する「サイクロンフィルター」の開発を始め、1993年には試作品ができたものの、自動車メーカーが採用しようとしなかったこと。一方でそれらの技術が、後の掃除機やDyson社の扇風機やファンヒーター、空気清浄器などの家電製品につながったこと。さらには、家電用に開発した技術群を今度は、EVの実現につなぐことができる見通しであることについて触れている。

 投資額は20億英ポンド(1ポンド=約150円で換算すると約3000億円)。現時点で既に、自動車業界からの技術者を含む400人超の特別チームがEVを開発中で、2020年の発売開始を目指していると宣言した。

日経エレクトロニクス 2016年6月号「全固体電池に賭ける」中で、Dyson社がロボット掃除機の技術を基にEVを開発していると推測した図。
当時の投資額の10億英ポンドで仮に電池工場を建てると、掃除機には多すぎる年産11GWhの電池が生産可能になることを推測の根拠にしている。
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2016年3月に英国政府の資料で計画が漏洩

 Dyson社がEVを開発しているのではないかという噂は以前からあった(日経エレクトロニクスの関連記事「全固体電池に賭ける」)。2015年4月には全固体電池のベンチャー企業 米Sakti3社に約18億円を投資。同年10月には約108億円でSakti3社を買収した。さらに、Dyson社は2016年3月に、新しい電池の開発に5年間で約10億英ポンド(約1500億円)を投資すると発表した。

 しかも2016年3月23日には、英国の内閣府と財務省が合同で作成した社会インフラの整備計画文書に、「電池駆動のEVを開発するDyson社に政府が助成している」と記されていたことが判明していた。

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