図1 MLC技術を使った256GビットV-NAND
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図2 パッケージ内で16個のV-NANDチップを積層
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図3 モジュール上で512Gバイト・パッケージを4個平置きして2Tバイトを実現
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図4 DRAMとコントローラーをパッケージレベルで積層
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 韓国Samsung Electronics社は、2016年9月21日に発表したSSDの新製品「960 PRO」で、80mm×22mmと小さいモジュール寸法でありながら2Tバイトのストレージ容量を実現した(関連記事)。「M.2規格(フォームファクター)で2Tバイトの容量を達成したのは世界初」(Samsung社)と、SSDの高密度化で業界の先頭を走っていると主張する。

 今回、Samsung社はどういった要素技術を駆使して、この超小型SSDを実現したのか――。同社は、2016年9月21日にソウルで開催したSSD技術の発表イベント「Samsung SSD Global Summit 2016」で、ポイントになる技術を3つ明らかにした。第1に、3次元フラッシュメモリー「V-NAND」技術により、チップ当たり32Gバイト(256Gビット)の大容量化を実現したことが挙げられる(図1)。MLC(multi level cell)技術を活用した第3世代のV-NANDである。チップ当たり48層のメモリーセルを縦積みしているもようだ。

 第2のポイントが、32GバイトのV-NANDチップ自体をパッケージ内で16個積層する高密度実装技術である(図2)。活用した高密度実装技術の詳細は明らかにしなかったが、プレゼンで見せたスライドを見る限り、ワイヤ・ボンディング技術により16チップ積層を実現しているとみられる。これにより、パッケージ当たり512Gバイトのストレージ容量を達成。このパッケージをモジュール内で4個平置きすることで2Tバイトのストレージ容量を実現した(図3)。

 第3のポイントは、メモリー・コントローラーICのパッケージとDRAMのパッケージを積層するPoP(package on package)技術である(図4)。これも高密度実装技術の1つである。「従来のようにメモリー・コントローラーとDRAMを平置きしていては、M.2フォームファクターで2Tバイトのストレージ容量を実現することは難しかった。スペースが足りないからだ。そこで今回、PoP技術を使って、コントローラーのパッケージの上にDRAMのパッケージを積むことにした」(Samsung社)という。