「再エネ・クロス発電」の完成予想図
(出所:東光電気工事)
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 福島県飯舘村は9月14日、村が出資する再生可能エネルギー事業の収入などを財源にした基金「北風と太陽基金」を創設した。地域のコミュニティー維持のためのイベント、再エネに関する教育活動など、国の復興予算を充当できないソフト事業への活用を想定する。同日開催された村議会で承認された。

 同村は、再エネを復興の柱のひとつに位置付けている。2016年3月に稼働を開始した太陽光パネル容量11.8MW(連系出力10MW)のメガソーラー(大規模太陽光発電所)「いいたてまでいな太陽光発電所」の事業主体であるSPC(特別目的会社)「いいたてまでいな再エネ発電」に45%を出資するほか、道の駅「までい館」近くの太陽光発電事業にも出資している。

 さらに、いいたてまでいな太陽光発電所の敷地内に出力3.2MWの風力発電設備2基を増設し、2019年3月から運転を始める。既存のメガソーラー連系枠を活用し、夜間や曇天など太陽光が連系出力に満たないときに風力発電電力を送電することで安定した売電収入を得る「再エネ・クロス発電」を行う計画。風力発電導入に伴い、名称を「いいたてまでいな再エネ・クロス発電所」に変更する。

 これらの再エネ発電事業で村が受け取る配当金は年間約3600万円になり、今後も安定した配当金が期待できることから、目に見える形で村民に還元できる仕組みとして基金を創設した。元金は、民間の太陽光発電事業者からの協力金や寄付金を加えた約3億8500万円。今後も配当金を積み立てていく。基金名は、再エネ・クロス発電の風力と太陽光から名付けた(関連記事:太陽光に風力を“合体”、飯舘村の「再エネ・クロス発電所」)。