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EMS市場は855億円に、FIT後の太陽光自家消費が後押し

2018/09/13 17:09
工藤宗介=技術ライター
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EMS関連の国内市場
(出所:富士経済)
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 富士経済は9月11日、エネルギー管理システム(EMS)関連の国内市場の調査結果を発表した。それによると、2030年度のEMS市場は2017年度比24.1%増の855億円と予測。また、関連設備および関連サービスは同2.4倍の8412億円および7207億円に拡大するという。

 EMS市場は、住宅分野では2030年度に向けたZEH(ネット・ゼロ・エネルギー住宅)の普及、非住宅分野では大規模再開発案件の活況やビル管理者の不足などが拡大を後押しする。その一方で新築物件数が大幅に増える余地がなくリプレース中心となることから、小幅な伸びにとどまる見通し。

 関連設備市場は、非住宅向けはリプレースが中心で短・中期的には停滞する品目もあるがVPP(仮想発電所)/DR(デマンドレスポンス:需要応答)が実運用に向かえば市場が拡大するとみている。また、需要家用蓄電システムや電気自動車(EV)との連携制御などは再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)終了後、特に住宅分野の自家消費ニーズでの提案が進むと予測する。

 関連サービスは、スマートメーターのデータ管理や分析、電力需給予測などをサポートするサービスに動きがある。また、事業運営上、設備投資を支援するリースサービスの活用や、ポジワット/ネガワット取引市場の本格化などが期待されるという。

 注目市場では、HEMS市場は住設建材や家電と接続可能なIoTやAI搭載のシステムの受注が伸びており、2018年度は前の年度比7.5%増の72億円が見込まれる。2019年度以降は、FIT終了に伴う太陽光発電の自家消費用途で蓄電池とHEMSの追加採用が増えると見られ、2030年度は2017年度比2.2倍の150億円まで成長すると予測する。

 BEMS(ビル・エネルギー管理システム)市場では、主に大規模ビルで採用されるBAS(ビル・オートメーション・システム)は、2020年度以降微減となるが首都圏や地方中核都市の再開発計画・リプレース案件やビル管理者などの不足によるニーズなどで一定規模は維持すると見られる。2030年度は2017年度比7.4%減の450億円と予測する。

 一方、主に小中規模ビルで採用されるBEMS単独システムは、エネルギー管理や設備管理の省人化・省力化ニーズが高まるほか、VPP/DRが実運用に向かうことで新電力やリソースアグリゲーターによる導入提案が加速し、2020年度以降拡大に転じると予想する。2030年度は2017年度比87.5%増の180億円と予測する。

 このほかにも、2030年度の省エネサービス(EMSやエネルギー設備などの見える化や監視、制御、省エネ診断や運用コンサルティングなど)は、家庭向けが2017年度比2.0倍の26億円、業務・産業向けが同78.6%増の150億円と予測。エネルギー設備リースサービス(分散型電源など)は同2.2倍の2000億円と予測する。

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