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「中国の政策変更があっても、2018年は過去最高の売上に」、トリナの高CEO

2018/08/30 17:45
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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高 紀凡(Jifan Gao)会長 兼 CEO
(出所:日経BP)

 中国の太陽光パネル大手であるトリナ・ソーラーは8月23日、直近の業績や、中国の中央政府が5月末に発表した政策変更の影響などについて、高 紀凡(Jifan Gao)会長 兼 CEO(最高経営責任者)の談話を公開した。

 同日に、中国の常州市にある本社において受けた合同取材の際に発言した内容としている。

 2018年上期の業績は、太陽光パネルの販売量が出力4GW以上となり、売上高は前年同期比13%以上の増加となる20億4000万米ドル以上になったことを明らかにした。

 この上期の好調によって、2018年通年での売上高の見通しとして、2017年を上回ることは、ほぼ間違いないとしている。

 中国の中央政府による政策変更の影響で、中国のパネル設置市場が当初の予定から縮小しても、同社の業績に与える影響を抑えられるとの見通しを示した。

 実際に、2017年に販売した出力9GW以上の太陽光パネルのうち、55%以上が海外向けだったという。現在は、世界の約40カ所に事業所を開設し、仕向け先は103カ国・地域に広がっている。こうした海外展開によって、特定地域の市場変動に対する耐力が増しており、ある地域の落ち込みがあっても、他の市場の販売によって影響を軽減できるとしている。

 トリナ・ソーラーが主要な事業拠点と位置づけているのは、中国、日本、シンガポール、米国、欧州、中南米の6地域とする。それぞれの拠点で、徐々に現地化(ローカライズ)を進めていくとしている。

 このほか、新興市場の開拓にも取り組んでおり、例としてウクライナ、中東諸国、ベトナム、タイ、フィリピン、マレーシアなどを挙げている。新興市場のうち数カ国では、市場シェアが60%以上に達し、それ以外の新興市場でも市場シェア20~30%を確保している国があるという。

 2018年上期には、所有しているいくつかの太陽光発電所を売却し、負債の削減にも努めたとしている。負債比率は年初の67.5%から62%に改善した。

 また、現金準備高も2017年末の6億4300万米ドルから、2018年上期末には6億8700万米ドルに増えた。信用限度額は29億米ドルを超えたとしている。

 負債の圧縮を目的に上期に売却した太陽光発電所の合計出力は、約900MWである。売却後もトリナ・ソーラーグループがO&M(運用・保守)サービスを担当しているため、O&Mサービス料として一定額のキャッシュフローを安定的に生み出すという。

 また、現在、中国の工場で生産設備を改造し、従来型の多結晶シリコンから、新型の高効率な太陽電池セル(発電素子)やパネルへと生産品目を切り替えていく(日本法人社長の関連インタビュー)。

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