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10MWのメガソーラー電力で水素製造、浪江町に着工

2018/08/13 07:30
工藤宗介=技術ライター
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福島水素エネルギー研究フィールド完成イメージ
(出所:東芝エネルギーシステムズ)
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同事業の全体像
(出所:東芝エネルギーシステムズ)
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 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)などは、出力10MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)の電力で水素を製造する大規模な水素システム実証施設を福島県浪江町で着工したと発表した。

 NODOのほか、東芝エネルギーシステムズ、東北電力、岩谷産業の4者で実施する「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R:Fukushima Hydrogen Energy Research Field)」で、10MW級の水素製造装置を備えた水素エネルギーシステムの構築を目指す。

 同施設は、10MW級の水素製造装置により年間最大900t規模の水素を製造・貯蔵・供給する。電力は隣接する出力10MWの太陽光発電施設から供給するほか、天候不良などで電力が不足する場合は系統電力からも調達する。水電解システム(最大水電解電力10MW、最大水素製造量2000Nm3/h)は旭化成製、太陽光発電システムは未定。将来的には太陽光発電施設を20MW規模まで拡大する予定。

 水素の製造・貯蔵は、水素需要予測システムからの市場における水素需要予測に基づいて行ない、水素製造量を調整することで電力系統の需給バランスを調整する。運転周期の異なる装置、インプットのタイミング・期間・量の異なる需要に対して、電力系統のデマンドレスポンス対応と水素需給対応を組み合わせた最適な運転制御技術を検証する。

 NEDOの委託事業で、東芝エネルギーシステムズはプロジェクト全体の取りまとめおよび水素エネルギーシステム全体、東北電力は電力系統制御システムおよび電力系統関連、岩谷産業が水素需要予測システムおよび水素貯蔵・供給関連を担当する。

 製造した水素は圧縮水素トレーラーで輸送し、燃料電池による発電用途、燃料電池車・燃料電池バスなどのモビリティ用途、工場における燃料などに使用される予定。2019年10月までに竣工して試運転を開始、2020年7月までに技術課題を確認・検証する実証運用および水素の輸送を開始する予定。

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