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赤城山の農業用水で236kWの小水力、前橋市が稼働

2018/08/06 06:00
工藤宗介=技術ライター
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まえばし赤城山小水力発電所の立軸ペルトン水車
(出所:前橋市)
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 前橋市は、同市富士見町赤城山に最大出力236kWの小水力発電所「まえばし赤城山小水力発電所」を建設した。7月26日に開所式を開催し、8月から発電を開始した。

 赤城大沼を水源とした農業用水である赤城大沼用水を活用した。東日本大震災以降の急速な再生可能エネルギー導入機運の高まりや、固定価格買取制度(FIT)の後押しを背景に、一定規模の発電出力と採算性が見込まれることから建設を進めてきた。

 発電設備には立軸ペルトン水車(4射)を採用。高落差に適合し、横軸と比べて機器の設置スペースが半分程度で済むのが特徴。総落差は約109mで、水量は最大0.3m3/s、常時0.15m3/s。総工事費は約4億7700万円。

 出力は最大236kW、常時131kWで、年間の予想発電量は一般家庭約330世帯分に相当する約119万5000kWhとなる。売電収入は年間約400万円、30年間の総収入は約8億円を見込む。売電収益は「絆でつなぐ環境基金」に積み立て、住宅用高効率給湯器設置費助成金や被災地環境再生支援事業などに活用する。

 前橋市が2014年に制定した「まえばし新エネルギー導入アクションプラン」では、2020年度までに太陽光、小水力、バイオマスなどの再生可能エネルギーによる発電の設備容量を、2011年度の約6倍となる110.156MWに拡大することを目標としている。

 目標設備容量から試算した発電量は1億3500万kWh。同市内の全電力使用量の約6.9%を自給可能で、一般家庭約3万7500世帯分に相当する。また、CO2排出削減量は約5万2000tの見込みで、同市地球温暖化防止実行計画の削減目標24万4000tの約21.3%に相当する。

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