店舗や商業施設などに向け、顧客の傾向を分析するサービス「ウォークインサイト」を提供するモバイルAブリッジは、スマートフォン向けARゲーム「Pokémon GO(以下、ポケモンGO)」リリース前後の人の流れの変化について分析結果を発表した(同社ホームページ)。同社のサービスでは、センサーを使って顧客のスマートフォンのWi-Fi信号を収集し、移動や滞在などの行動傾向を分析する。

 同社センサーを設置する店舗のうち、路面店26カ所とショッピングモールなどの施設内店舗26カ所で、ポケモンGOのリリース前後各3日間の通行者数を分析した。路面店では、リリース前は毎時平均519人だった通行者が、リリース後には679人と約30%増加していた。施設内店舗では、同310人から同317人と約20%増加しており、路面店に比べると幾分影響は小さくなるようだ。

路面店前の通行者の変化(プレスリリースより)。リリース後は通行者数が増加している。
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 また、同社は東京23区内のポケストップ(アイテムの取得場所)となっている店舗Aについて、2016年6月1日(水)~7月24日(日)に収集したデータを基に分析した。その結果、それまでに店舗Aの前を通ったことのない通行者が70%増加したとする。具体的には、ポケモンGO未リリース状況での新規通行者予測1646人に対して、リリース後は2800人が実測されたという。店舗Aの前を通ったことがある通行者(リピーター)については、予測319人に対してリリース後の実測が382人と、増加率は20%にとどまった。

店舗Aの前を通ったことのない通行者は、ポケモンGOのリリースにより急増している(プレスリリースより)。
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 ただし、店舗Aへの入店者については、予測310人に対してリリース後の実測が303人と、-2.2%と減少した。店舗AはポケモンGOに関連したプロモーションやイベントを行っておらず、特段効果は認められなかったとする。通常より店舗前が混雑しているために入店者が減った可能性もあり得るだろう。

店舗Aの入店者数はポケモンGOにより減少した(プレスリリースより)。同社では、ポケストップになっても、店舗の業種・業態によっては直接入店効果がほとんど認められないため、関連プロモーションやイベントを実施した方がいいと分析している。
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 なお、ウォークインサイトで用いるセンサーは、MACアドレスを利用することでスマートフォンを識別している。そのため、顧客がスマートフォンのWi-Fi機能をオンにしていれば、アプリをダウンロードしたり改めて接続したりする必要はない。顧客の過去のアクセスポイント情報をWi-Fi電波情報データベースと照合することで、顧客の国籍もほぼ判別できるとする。

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