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TMEIC、パワコン保守セミナーで「お問い合わせランキング」公表

累計出荷量は世界で15GW、6年目の精密点検を呼びかけ

2018/07/26 18:11
金子 憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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PCS保守セミナーの様子
(出所:日経BP)
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TMEICの推奨する定期点検と精密点検のスケジュール
(出所:TMEIC)
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 メガソーラー(大規模太陽光発電所)向けパワーコンディショナー(PCS))最大手・東芝三菱電機産業システム(TMEIC)は7月24日、PCSに関する保守点検セミナーを都内で開催した。世界出荷15GWに達した同社PCS事業の現状のほか、稼働6年目に推奨する「精密点検」など、予防保全の重要性について解説した。

 セミナーでは、西村あさひ法律事務所の松平定之弁護士による固定価格買取制度(FIT)改正の影響と今後の課題などに関する講演の後、TMEICの安田信幸執行役員がPCS事業の現状と技術トレンドなどに関して、同社・大屋根照実STMチームリーダーがPCSの実践的な運用保守に関して、具体的に説明した。

 安田執行役員は、グローバルでのPCS事業に関し、最新の実績を公開した。それによると、2018年5月末時点で、全世界出荷量の累計は15GWに達し、その内訳は、日本8231MW、北米3035MW、インド2911MW、中国446MW、中南米312MW、欧州・アフリカ21MW、東南アジア15MWとなっており、日本、インド、北米での伸びが目立っている。

 メガソーラーの稼働年数の長い米国では、「PCSのリパワリング」が検討されているという。稼働7年以上経過したサイトを中心に、相対的に変換効率の低い機種を変換効率の高い新モデルに更新することで発電量を増やす手法で、同社への相談も増えているという。

 また、大屋根チームリーダーは、FIT開始の初期案件は、稼働6年目に入ることから、5年周期で実施する「精密点検」による予防保全の重要性を強調した。メーカー技術者による機器・部品の精密な点検のほか、エアフィルタ、冷却ファンなどの交換を推奨している。こうした消耗部品の故障でPCSが停止すると、売電収入のロスに直結するとしている。

 同社ではコールセンターでPCSの運用に関する問い合わせを受けている。今回のセミナーでは、「よくあるお問い合わせ」を公表した。多い順に、(1)直流過電流、(2)制御電源不足電圧、(3)直流逆電流、(4)直流地絡、(5)フィン温度異常/吸気温度高、(6)直流過電圧、(7)系統異常、(8)点検後、PCSを起動しようとしたが起動しない、(9)外部ケーブルの絶縁抵抗測定の手順は? (10)「非常停止ボタン」を誤操作したーー。

 セミナーでは、これらの異常現象が起きる要因推定と対策について解説した。例えば、「直流過電流」の原因の多くは、雷の光で太陽光パネルが短時間発電し、その突入電流を感知してPCSが停止する、というメカニズムという。ただ、雷光が原因でない場合もあり、原因不明な場合は必ずコールセンターに問い合わせてほしいとしている。

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