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今年度・国内太陽光市場は7.8GW・5460億円、富士経済予測

2018/07/17 09:55
工藤宗介=技術ライター
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太陽電池の世界市場の推移
(出所:富士経済)
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太陽電池の国内市場の推移
(出所:富士経済)
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 富士経済は7月12日、太陽電池の世界・国内市場の動向に関する見通しを公表した。

 世界市場は2014年以降、中国、米国、日本の3カ国がけん引してきたが、モジュール価格の下落によって太陽光発電の導入ハードルが低くなり、需要地は新興国を含め世界各地に広がっているという。

 2017年は、中国が突出した導入量を達成したこともあり、出力ベースで初めて100GW(10万MW)を突破した。参入企業の多くは、中国の需要が落ち着くことを予想しつつも、設備増強の計画を進めているという。今後金額ベースでは縮小が予想されるが、出力ベースでは低価格化が需要を喚起し、さらなる拡大を予想している。

 国内市場に関しては、2018年度の市場規模は出力ベースで7800MW(7.8GW)、金額ベースで5460億円を見込んでいる。2017年度に施行された改正FIT法に伴う認定の遅れや施工・販売側で法改正の対応に追われるなどの混乱が生じ、工期の短い住宅用や事業用低圧案件がその影響を受けて市場が縮小したという。

 2018年度以降は出力6000~7000MW(6~7GW)の規模で推移すると見ており、固定価格買取制度(FIT)の終了に向けて自家消費を促進する動きが、今後の市場動向を左右すると分析する。2030年度は、出力ベースで6400MW(6.4GW)、金額ベースで3840億円になると予測する。

 注目市場としては、「PPA(Power Purchase Agreement)モデル」が挙げられるという。PPA事業者が資金調達し、建物の屋根上に太陽光発電システムを設置して、発電電力を建物所有者に供給する形になる。契約期間満了または売電が一定ラインに達した後、太陽光設備を建物所有者に無償で譲渡する仕組み。

 PPAモデルは、FIT制度のない米国で普及した事業モデルのため、FIT価格に左右されにくい側面を持つとされ、今後の普及が期待される。市場規模は、2018年度に2017年度比6.0倍の12億円、2030年度には同411.5倍の823億円まで拡大すると予測する。

 また、O&M(運営・保守)サービスは、改正FIT法に太陽光発電所の適切な運用・保守を求める項目が盛り込まれたこともあり、今後は高圧連系の中規模案件や事業用低圧連系案件における需要が増える見通し。市場規模は、2018年度に2017年度比18.1%増の567億円、2030年度は同2.6倍の1225億円と予測する。

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