東北電力は7月2日、電力系統に接続する手法として、新たに「N-1電制」と呼ばれる仕組みを適用すると発表した。連系出力2MW以上の特別高圧送電線に接続するメガソーラー(大規模太陽光発電所)などが対象となる。

 「N-1電制」とは、送電線の事故時に、接続した電源の出力を瞬時に制限することを条件に系統連系を認める仕組み。既設の送電設備を最大限に活用しながら電源の接続可能量を拡大する手法として、経済産業省と電力広域的運営推進機関が導入検討を進め、今年度上期末までに一定条件下で適用する方向性が示されていた。

 従来、送電線の運用では、送電線1回線が故障した場合などの緊急時でも、他の送電線で電気を供給できるよう、原則として1回線分(50%)を最大容量として運用してきた。再エネの接続検討に際しても、50%を超える場合、「空きなし」として、高額な系統増設費用の支払いが条件になっていた。

 平常時には送電線の半分が空いているにも関わらず、事実上、新たな電源が接続できないことに関して、電力系統の既存設備の効率的な利用の観点から、新たな接続手法の必要性が指摘されてきた。

 今回、導入した「N-1電制」では、送電線の最大容量(2回線分)を上限に送電線への電源接続を認める一方、送電線の事故が発生した場合には、1回線分の容量まで電源を制限する。

N-1電制のイメージ
(出所:東北電力)
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 経産省は、再エネの系統制約を打開する方策の1つとして、「コネクト&マネージ(C&M)」という連系手法の導入を検討してきた。C&Mとは、電力系統への接続に関して、系統に流れる電気の状況に応じて、電源の出力を抑制するなどの一定の条件下で、接続を認める仕組み。「N-1電制」もその1つ(関連記事:2018年度に「C&M」第2弾、大規模案件で系統に「新たな空き」も)。

 C&Mには、N-1電制のほか、「ノンファーム型接続」がある。これは、送電線の最大容量分以上の接続を認める一方で、事故時に限らず、送電線の運用容量を超過する場合には電源の出力を抑制することを前提に接続を拡大するもの。「ノンファーム型接続」についても導入の方向性が示されているが、具体的な日程は決まっていない。