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風力とバイオマスが大幅増、太陽光・火力は減少、2017年度「契約申し込み」

広域機関が「系統アクセス業務」に関する情報を公開

2018/06/20 07:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 電力広域的運営推進機関は5月、「発電設備等系統アクセス業務に係る情報の取りまとめ(平成29年度の受付・回答分)」を公開した。

 一般送配電事業者が提出した「事前相談」、「接続検討」、「契約申し込み」の受付や回答状況に関する情報、広域機関における受付や回答状況を定期的にまとめ、公表しているもの。

「事前相談」と「接続検討」は大幅増

 今回の内容は、2017年度に一般送配電事業者や広域機関が系統アクセス業務の受付や回答をした、最大受電電力500kW以上の発電設備などを対象とする。年度末時点で、回答予定日を超過して継続検討中(未回答)となっている、接続検討の案件の総数については、2015年3月以前の受付案件も含めて集計している。

 まず、「事前相談」は、2017年度は2万2928件だった。前の年度(2016年度)に比べて7409件増えた。これは47.7%の増加となる。2万2928件のうち、特別高圧案件が3794件、高圧が1万8606件となった。この高圧と特高の比率は、前の年度とほぼ同じとなっている。

 電力会社別にみると、件数の多い順に、東京電力パワーグリッド(PG)が5396(特高:567、高圧:4829)、中部電力が4136(特高:454、高圧:3682)、関西電力が3528(特高:552、高圧:2976)、中国電力が2744(特高:689、高圧:2055)、東北電力が2529(特高:650、高圧:1879)、九州電力が1796(特高:312、高圧:1484)、北海道電力が1592(特別高圧:214、高圧:1378)、四国電力が546(特高:124、高圧:422)、北陸電力が478(特高:145、高圧:333)、沖縄電力が72(特高:29、高圧:43)。このほか、広域機関が111(すべて特高)となっている。

 前の年度からの増加件数が大きかったのは、東京電力PGの1514件、中国電力の1488件、関西電力の1452件、北海道電力の955件、東北電力の824件などとなっている。

 「接続検討」の受付件数は、全体で3608件となり、前の年度から707件増え、これは24.4%の増加。特別高圧案件が839件、高圧が2769件となり、この件数別の傾向は前の年度と変わらない。

 電力会社別では、東京電力PGが1085(特高:95、高圧:990)と圧倒的に多い。次に多い中部電力の485(特高:88、高圧:397)と、2倍以上の差がついた。次いで、東北電力が443(特高:166、高圧:277)、関西電力が354(特高:73、高圧:281)、北海道電力が323(特高:156、高圧:167)、中国電力が315(特高:61、高圧:254)、九州電力が291(特高:85、高圧:206)などとなっている。

図1●「接続検討」電源別件数
(出所:電力広域的運営推進機関)
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図2●「接続検討」エリア別連系希望容量と供給希望先
(出所:電力広域的運営推進機関)
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図3●「接続検討」エリア別の電源別件数・構成比
(出所:電力広域的運営推進機関)
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 電源別では、太陽光が2602件で72%を占めた(図1)。バイオマスが469件で13%、風力が340件で9%、一般水力が132件で4%、火力が41で1%、地熱17件で1%などとなった。ここには、電源接続案件募集プロセスの応募案件は含んでいない。

 電力会社のエリア別連系希望容量と供給希望先では、電源接続案件募集プロセス案件を除く6万5282MWのうち、希望容量の多い順に、東京が3万663MW、中部が1万2543MW、九州が4811MW、北海道が4697MW、東北が4606MW、関西が2856MW、北陸が2317MW、中国が1980MW、四国が805MW、沖縄が3MWとなっている(図2)。

 このうち、東京では39%、中部では32%、四国では16%、関西では14%、東北では8%が、地内希望ではなく「振替」や「送電先未定」となっている。

 エリア別に電源別の件数や構成比をみると、例えば、東北の447件のうち、太陽光が298件で67%、風力が67件で15%、バイオマスが53件で12%などとなっている(図3)。他の地域も北海道を除くと、電源別の比率は似たような傾向にある。北海道は325件のうち、太陽光は141件で43%、風力は132件で41%、バイオマスは34件で10%などとなり、風力と太陽光が拮抗している。

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