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綾川町で複合バイオガス発電、生ごみや下水汚泥を活用

2018/06/19 07:50
工藤宗介=技術ライター
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縦型乾式メタン発酵施設
(出所:NEDO)
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バイオマスシステムの全体フロー
(出所:NEDO)
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 香川県綾川町で出力740kWの複合バイオガス発電設備を建設する。3000m3の発酵槽を備え、生ごみや家畜糞尿、下水汚泥などからメタンなど可燃性ガスを生成して燃料に使う。

 富士クリーンが、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)プロジェクトの一環で、縦型乾式メタン発酵施設を備えたバイオマスプラントを綾川町の同社敷地内に建設した。生活ごみや食料残渣、家畜糞尿、下水汚泥、紙ごみおよび難処理古紙類などの多様な廃棄物を原料に用いてバイオガスを生成し、同社内に熱と電気を供給する。10月から実証実験を開始する。

 バイオマスプラントは、縦型乾式メタン発酵施設のほか、廃棄物からバイオマスを高効率で分別・回収する装置(高効率選別装置)をはじめとする前処理設備やバイオガス化設備、ガスエンジンなどのエネルギー変換設備から構成される。

 乾式メタン発酵技術(KURITA DRANCO PROCESS)を採用した発酵槽は、縦型かつ攪拌装置不要で省スペースと省エネを実現した。また、高温発酵により分解速度が早く、混合型系バイオマスに対応できる。排水処理も不要という。発酵槽の大きさは国内最大規模の3000m3。1日あたり73tの廃棄物を受け入れ可能で、同約9500Nm3のバイオガスを生成できる。

 生成したバイオガスは、定格出力740kWのガス発電設備(370kW×2基)と蒸気ボイラー(毎時0.5t×2台)により、電気と蒸気に変換し、同社内の実証施設や廃棄物処理施設内の回転機器などの駆動用電気や加熱用蒸気として活用する。また、ガス生成過程で排出される発酵残渣は、既設焼却施設の補助燃料に利用する。これまで埋立処分されていた廃棄物を混合焼却することで、埋立量を減らして処分場の延命化にもつながる。

 NEDOは、2014~20年度の期間で「バイオマスエネルギーの地域自立システム化実証事業」を実施している。2018年度の予算は約23億円。富士クリーンは、2015年4月から約1年間、混合系バイオマスによる乾式メタン発酵技術を適用したバイオマス地域自立システムの事業性評価を実施。2016年8月から実証フェースに移行し、システム設計や必要となる設備などの検討を進めてきた。

 国内最大の複合バイオガス発電としては、2017年10月に愛知県豊橋市に稼働した「豊橋市バイオマス利活用センター」がある。こちらは5000m3のメタン発酵槽を2基、ガスホルダは2000m3、ガスエンジン発電設備の出力は1MWとなる(関連記事:下水処理場が「太陽光+バイオマス発電所」に)。

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