国際再生可能エネルギー機関(IRENA)は6月13日、世界の再エネ産業における雇用総数が2018年に1100万人に達したとする調査結果を発表した(関連記事)。

 同機関が公開した年次報告書「再生可能エネルギーと雇用(Renewable Energy and Jobs – Annual Review)」の最新版によるもの(図1)。

図1●「再生可能エネルギーと雇用」(2019年版)の表紙
(出所:IRENA)
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 グローバルの再エネ産業全体で、2017年比6.8%増となる70万人の雇用が2018年に創出された。中国など主要な再エネ市場における成長が鈍化したにもかかわらず、再エネの雇用は過去最高の水準に成長したとしている。

 また、再エネのサプライチェーンが多様化することにより、供給側の地域にも変化が起きているという。

 再エネ産業はこれまで、中国、米国、欧州連合(EU)といった比較的少数の主要市場に集中していた。ところが、東アジアや東南アジア諸国が中国を急追し、太陽光パネルの主要な輸出国として台頭してきた、と指摘している。

 具体的には、マレーシア、タイ、ベトナムといった国々で2018年の再エネ分野における雇用の成長率が高まり、世界全体で同分野の雇用におけるアジアのシェア60%の維持に寄与したという。

 再エネ産業の中でも、太陽光と風力が2017年に引き続き最も力強く成長を牽引した。太陽光は再エネの全雇用の3分の1となる360万人で、2018年もトップの座を維持した。

 太陽光関連の雇用では、世界全体の雇用の90%近くとなる300万人分以上をアジア諸国が占めたとし、特にインドと東南アジアで雇用が拡大した。アジア諸国以外では、南米のブラジルで雇用が伸びた。一方、中国、米国、日本、EU諸国では雇用が失われたという。

図2●世界全体の再エネ雇用1100万人のうち、太陽光は360万人と3分の1を占めトップの座を維持した
(出所:IRENA)
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