研修センターにおけるSPSS実証イメージ
(出所:日新電機)
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太陽光余剰電力の自己託送により1.5倍の環境負荷軽減
(出所:日新電機)
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直流配電実証システム
(出所:日新電機)
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 日新電機は6月12日、研修施設「日新アカデミー研修センター」(京都市)で「自家消費太陽光発電ソリューション」と「直流配電ソリューション」を順次、開始すると発表した。

 同社の展開する「スマート電力供給システム(SPSS)」の新たな実証となる。エネルギーソリューションビジネスの強化と技術者の育成が目的という。

 自家消費型太陽光発電ソリューションでは、出力92.4kWの太陽光発電設備を導入した。発電した電力は自家消費し、研修センターにおける再エネ比率37.2%、年間27.1tのCO2排出量削減効果を見込んでいる。

 休日などの軽負荷時に生じる太陽光発電の余剰電力を隣接する本社工場に自己託送することで無駄なく活用する。この場合のシミュレーションでは、再エネ比率53.2%、年間38.7tのCO2排出量削減となり、自己託送しない場合の約1.5倍の環境負荷軽減になるという。

 余剰電力を自己託送するには、あらかじめ自己託送する発電量を計画して、計画と同時同量の自己託送を行う必要がある。計画と同時同量になるよう発電量を制御するEMS(エネルギー管理システム)を開発中で、年内に自己託送の運用を開始する予定。

 また、直流配電ソリューションでは、太陽光発電と蓄電池、自社開発の絶縁型双方向DC/DCコンバーターと直流半導体遮断器から構成される直流配電ネットワークを構築し、7月から段階的に運転を開始する。太陽光の電力を蓄電池に貯蔵することで、ほとんど買電することなく直流電力を供給する。

 電気自動車(EV)の急速充電器などの突発性の負荷に対しては、蓄電池による負荷ピークカットで契約電力の増加を抑制する。直流配電系統内の短絡故障についても半導体遮断器により高速遮断し、故障の波及を防止する。直流1500Vと600Vの配電基幹系を設け、相互に電力融通できるようにした。

 このほかにも、これまで同社が取り組んできた分散型電源の実規模運用やVPP活用についても研修センターで可視化し、SPSSに関する情報発信拠点としても活用していく。