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横浜市VPP事業、47校に蓄電池、太陽光とも連携制御

2018/06/11 17:00
工藤宗介=技術ライター
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横浜型VPP構築事業のイメージ図
(出所:横浜市)
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 横浜市は、2018年度に港北区内の小学校11校に蓄電池を設置する。「横浜新都心、日吉・綱島地区を中心とした環境モデルゾーン」のうち、地域防災拠点に指定された学校が対象になる。2016年度から推進する「横浜型バーチャルパワープラント(VPP)構築事業」の一環。新たに11校を加えることで合計47校の蓄電池などで実証を行う。

 今回のVPP(仮想発電所)事業では、蓄電池を平常時にはデマンドレスポンス(DR)やピークカットとして運用し、停電を伴う非常時は「防災用電源」として活用することで、地域の防災対応の向上に貢献する。

 これまで2016年度と2017年度の2年間で、地域防災拠点に指定される市内小中学校18区36校に蓄電池を設置。平常時と非常時の機能、事業性を評価し、有用性を確認した。

 2018年度では、新たに11校を加えて合計47校体制で事業を推進する。11校に導入する蓄電池の容量は各15kWh程度。一般家庭の電力使用量の1.5日分、約1500台のスマートフォンを満充電できる量に相当する。

 平常時は、各蓄電池に3kWh程度の充電量を確保した上でVPP運用を行う。非常時は、蓄電池の電力を防災行政無線や避難者リスト作成用パソコンなどの電力に活用する。なお、11校のうち7校には太陽光発電設備(各10kW程度)を備えており、蓄電池と連系させて電力供給する。

 電力の供給内容に「平常時における電力系統からの電力供給」と「非常時における蓄電池による電源保護」を合わせた電力契約を入札により行った。電力契約の一環としてVPP構築事業を実施するのは国内初の取り組みという。VPP電力供給期間は、2019年1月1日から2024年12月31日までの6年間(2018年12月31日までは蓄電池設置などの準備期間)。契約事業者は東京電力エナジーパートナー。

 今後は、次年度以降も引き続き小中学校への展開を拡大するほか、それ以外の公共施設、災害時拠点としても期待されるコンビニエンスストアなどの民間施設、電気自動車(EV)の活用などの検討を公民連携で進めていく計画。

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