2500人でアイデア会議

 三光製作では、既に同技術を医療分野などで実用化している。それを日用品へと展開しようと、佐藤氏は自社サイトで技術内容などをまとめた特集を組んだ。その情報を見て、商品コンセプトとなるアイデアを投稿したのが、TRUNUSに会員登録した2500人のデザイナー(会員)だ。会員は自由に登録できるようにしているが、芸術系大学やデザイナーの展示会でビラをまいたり、デザインコンペ出場者に直接声を掛けたりして集めた。1カ月に1回程度、新しいテーマをアップすることで、登録デザイナーに「面白い技術がある場」と認識してもらうように心がけているという。

 このアイデア投稿システムで面白いのは、アイデア募集期間中、投稿されたアイデアを順次公開していくため、既に投稿されている他人のアイデアを見た上で新たなアイデアを投稿できる点だ。つまり、アイデアのマッシュアップが可能になる。PLANT’S JEWELの場合、2015年3~5月にアイデアを募集したところ、155件が寄せられた。

 まず抗菌性めっきを施した花瓶用の置物「水質を保つメダカ」案など、抗菌作用を「花瓶に入れて水質を保つ」ために用いる案が投稿された。するとその後、花瓶に入れるだけの置物から、花の茎を支える花留めの機能持つ案「花と鳥と私の休息『レスティボン』」が投稿される。茎の周りをゆるく囲むように垂れるリボンの先端にハチドリが止まる形状で、「細い茎も自立させる」機能性と「花と戯れる鳥」という意匠性も加えたものだ。さらに、手で曲げて形作れるシート状の素材を、花束の購入時には花束をまとめるために使い、花束のもらい手は普段使いのコップと組み合わせて花留めとして使えるという「花との関係をもっと身近にするプロダクト~Flower Blanket~」などが投稿された。

「水質を保つメダカ」案(TRINUS Webサイトより)。
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「花と鳥と私の休息『レスティボン』」案(TRINUS Webサイトより)。
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「花との関係をもっと身近にするプロダクト~Flower Blanket~」案(TRINUS Webサイトより)。
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