岡山県美作市は、事業用太陽光発電所のパネル設置面積に応じ、発電事業者に課税する「事業用発電パネル税(仮称)」の導入を目指し、6月に条例案を議会に提出する準備を進めている。地方税法に基づく法定外目的税で、導入されれば全国で初めてとなるものの、実現までには、総務省の同意や、主要な納税者の理解などが前提となる。

 美作市には、複数のメガソーラー(大規模太陽光発電所)が立地するなど、全国有数の太陽光発電所の集積地になっている。市にとっては、太陽光発電所の立地により、固定資産税が新たな税収となるが、発電設備の減価償却が進むにつれて納税額は減っていく。こうした背景もあり、同市の萩原誠司市長は、太陽光発電所を対象とした法定外目的税の導入を目指している。

 具体的には、パネル1m2当たり50円を2020年度から2030年度まで10年間、課税する構想を掲げている。課税対象は、出力10kW以上の野立てタイプの事業用太陽光発電所で、建築物の屋根上に設置した太陽光パネルは含まない。

 税収は年間で約9000万円を見込んでおり、使い道に関しては、環境保全と防災対策、生活環境の向上などを挙げている。

 ただ、この税収のうち、実に約8割をパシフィコ・エナジー(東京都港区)の開発した発電所が負担することになる見込みだ。同社では、「美作武蔵メガソーラー発電所」(パネル出力42MW、2016年7月運転開始)と、「作東メガソーラー発電所」(パネル出力約260MW、2019年9月完成予定)の2サイトを手掛けている。

「パシフィコ・エナジー美作武蔵メガソーラー発電所」
(出所:日経BP)
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