東北電力は5月23日、ドイツのVPP(仮想発電所)事業者であるNext Kraftwerke(ネクスト クラフトベルケ)との間で、VPP実証に関する基本協定を締結し、戦略的に連携すると発表した。東北電力は2018年4月から「VPP実証プロジェクト」に取り組んでおり、今回のNext Kraftwerkeとの連携により、VPPの事業化や新たなサービスの開発など、将来の事業領域拡大につなげていく。

 同協定の第1弾として、8月ごろからNext Kraftwerkeの独自VPPシステム「NEMOCS」や通信機能「NEXT BOX」を活用して東北電力の研究開発センターにある蓄電設備を遠隔監視・制御し、同システムの基本機能を検証する。また第2弾として、2020年2月頃からエネルギーリソースの規模を段階的に拡大しながら、複数設備を遠隔監視・制御した場合の機能検証・評価を行う。

 その上で第3弾として、2020年8月頃から同社システムを活用した場合におけるVPPの事業化や新たなサービスの実現可能性を検証する。また、VPPを活用した電力市場取引など、将来を見据えた戦略的な連携についても検討する計画。連携期間は、2021年3月末までの約2年間を予定する。

基本協定に基づく実証スケジュール
(出所:東北電力)
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 Next Kraftwerkeは、欧州で幅広く事業展開する世界最大規模のVPP事業者。複数の多様なエネルギーリソースを正確に制御する技術など、VPPに関する豊富な知見と技術を持つ。2009年の設立以来、7600超の設備で出力約700万kWのVPPリソースを管理。また、VPPシステムで集約した電力を市場取引することで価値を創出する事業を展開する。今回の連携により、日本の電力市場向けサービスやソリューションの開発を目指すという。