日立製作所とデンヨー興産(東京都中央区)は5月22日、福島県で水素混焼発電システムの技術実証および事業モデル実証を行うと発表した。再生可能エネルギーや工場の排ガスから水素を生成し、水素混焼ディーゼル発電機で熱と電気を需要家に供給する。産業技術総合研究所(産総研)と共同で行う。

 福島県の「平成30年度福島県における再エネ導入促進のための支援事業(再エネ関連技術実証研究支援事業)」に採択された事業で、2019年度にかけて実証する。第1段階では、保土谷化学工業の郡山工場(福島県郡山市)の排ガスから生成された水素を用いて水素混焼ディーゼル発電機の燃焼試験を行う。

 第2段階では、産総研 福島再生可能エネルギー研究所(福島県郡山市)の再エネ設備で水素を含む化合物であるMCH(メチルシクロヘキサン)を生成し、同工場に輸送する。脱水素ユニットで水素を抽出し、福島県産のバイオ燃料と合わせて水素混焼発電システムを実証する。発電した電力は系統連系し、保土谷化学の工場内で使用する。

福島の水素混焼発電システム実証概要
(出所:日立製作所、デンヨー興産)
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 日立は、同実証の取りまとめ企業として、実証システム全体の設計・調達・据付、脱水素ユニットの開発と連続運転試験の実施・評価を行う。デンヨー興産は、水素混焼ディーゼル発電機の開発と連続運転試験の実施・評価を担当する。産総研は、MCHの製造・供給、バイオ燃料の供給・分析、排ガスの分析評価を行う。

 同実証で得られた成果をもとに、石油コンビナート・鉄鋼・化学プラントなどから生成される副生水素を有効活用して電気と熱を自家消費する事業モデルの普及・拡大を推進するとともに、再エネ電気を平準化して系統連系することで需要家への安定供給を目指す。

水素混焼ディーゼル発電機
(出所:日立製作所、デンヨー興産)
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