「変動率毎分1%」を蓄電池で対応

 蓄電池を併設したのは、2015年4月に北海道電力が公表した「太陽光発電設備の出力変動緩和対策に関する技術要件」に対応するため。この要件では、メガソーラー出力の変動幅を、蓄電池の充放電との合成出力で、1分間にPCS定格出力の1%以内に収める「変動率毎分1%」を求めている。TMEICの制御システムにより、この要件に対応するようにメガソーラーと蓄電池のPCSを連係制御する。

 加えて、同発電所は、北海道電力管内の「30日等出力制御枠」を超えて以降の接続申し込みとなったことから、「無制限・無補償の出力抑制」が系統接続の条件となった。今回、こうした条件下でも、プロジェクトファイナンスの組成に成功した。

 着工式では、岩村町長が、「八雲町は、持続可能で自立できる安心・安全な町づくりを目指している。自立の柱は食糧とエネルギーで、再生可能エネルギーの開発に取り組んでいきたい。蓄電池を併設した約100MWのメガソーラーは、その第一歩になる」と、期待感を示した。

 SBエナジーの三輪茂基社長は、「ソフトバンクグループではインドで300MWを超えるメガソーラーを運営しているが、蓄電池併設型としては八雲町のサイトが世界的にも最大クラスになる。地域社会と密着した太陽光発電所という意味でも海外には例がない。八雲町を再エネの町として国内外にアピールしていきたい」と述べた。

 東芝エネルギーシステムズの原園浩一常務は、「政府は、新しいエネルギー基本計画で、再エネの『主力電源化』を明確に示した。その実現には、太陽光の出力変動をいかに安定的に利用するかが、たいへん重要になる。蓄電池はその1つの答え。最大級の蓄電池併設型メガソーラーの運営ノウハウは、極めて貴重」と述べた。

 北海道では、北電の求める技術要件に対応するため、蓄電池併設型メガソーラーの計画が相次いでいる。東芝グループは、八雲町のほか、安平町で64MW、知内町で24MWの蓄電池併設型メガソーラーの設計・施工を担っており、いずれもTMEIC製の制御システムにより、「変動率毎分1%」に対応した運用に取り組む。

完成時のイメージ。元放牧地で、太平洋に面した南北に細長い土地にパネルを並べる
(出所:SBエナジー)
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