NTTがエネルギー分野で新会社、直流グリッドも視野

2019/05/14 09:15
工藤宗介=技術ライター

 日本電信電話(NTT)は、スマートエネルギー事業推進会社「NTTアノードエナジー」を6月に設立する。NTTグループにおけるエネルギー関連事業の売上規模を2025年度に6000億円に倍増させることを目指す。5月10日に発表した。

 新会社では、スマートエネルギー事業に関するソリューション開発・SE、スマートエネルギー事業に関する設備投資・出資、グループ会社およびパートナー企業へのソリューション卸提供を行う。具体的なサービス内容については今後検討していく。

 代表取締役社長は、NTT代表取締役副社長の井伊基之氏が兼任する。本社所在地は東京都千代田区。資本金は3.5億円でNTTが100%出資する。当面の従業員数は約30人規模で9月から事業開始する予定。

 これまでエネルギー関連事業は、NTTファシリティーズ、エネット、NTTスマイルエナジーを中心に展開し、電力・ガス事業者と連携して3000億円規模まで売上を拡大してきた。スマートエネルギー事業では、発電、送配電・蓄電、小売・卸売の3つの領域で5つの事業を展開する。

新たな「スマートエネルギー」事業の概要
(出所:NTT)
クリックすると拡大した画像が開きます

 スマートエネルギーソリューションでは、グループの情報通信技術、直流給電などの電源技術、蓄電池などの通信ビルリソースなどの技術・ノウハウ・資産を最大限に活用した直流エリアグリッドなどから構成される。エネルギー効率の向上、地球温暖化対策・再生可能エネルギー活用、耐災性(レジリエンス)向上などの新たな価値を提供するとしている。

 NTTは2018年4月、東京電力ホールディングス(東電HD)と新たなエネルギーインフラの構築に関して提携し、共同出資会社「TNクロス」を設立すると公表した。両社のインフラ資産を活用した地域単位での直流グリッドの概念を初めて提起していた(関連記事:「直流マイクログリッド」に現実味、再エネを直送!?)。

NTTと東京電力による提携のイメージ
(出所:NTT)
クリックすると拡大した画像が開きます