北海道初の「蓄電池併設型」、国内最大風車が稼働

東急不動産と日本風力開発が松前町に設置

2019/05/09 12:53
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ、工藤宗介=技術ライター
リエネ松前風力発電所
(出所:東急不動産)
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 東急不動産と日本風力開発(東京都港区)は、北海道松前町に蓄電池システムを併設した風力発電設備「リエネ松前風力発電所」を建設し、4月3日から運転開始した。蓄電池の充放電により風力発電の出力変動を緩和し、安定した電力供給が可能という。

 北海道初の蓄電池併設型風力発電所で、北海道電力の「風力発電設備の出力変動緩和対策に関する技術要件」を満たした。合計の定格出力は40.8MW(定格3.4MWの風車12基)、蓄電池の容量は18MWh。年間発電量は一般家庭約3万世帯分に相当する1億590万kWhの見込む。

 風力発電設備はスペインSiemens Gamesa Renewable Energy製で、タワーの高さ94m、ブレード(羽根)を含めた全高は148mに達する。単機出力で定格3.4MWは、4月時点で運転中の商用風車として日本最大となる。また、蓄電池は日本ガイシ製ナトリウム硫黄(NAS)電池、蓄電池用パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製を採用した。

 東急不動産は、総合不動産デベロッパーとしてさまざまな開発事業を進めており、再生可能エネルギー事業では全国6カ所の風力発電、36カ所のメガソーラー(大規模太陽光発電所)、1カ所のバイオマス発電に取り組んでいる(開発中含む)。また、日本風力開発は20カ所以上の風力発電所を開発した実績がある。

 単機出力3.4MWの大型風車は、北九州市若松区で稼働するデンマークVestas Wind Systems製の3.3MW機を越えて、国内で稼働する商用風力発電設備としては最大となる(関連記事:北九州に稼働した国内最大の商用風車、太陽光とのハイブリッド)。実証事業としては、福島県沖で三菱重工業製の7MWの浮体式洋上風力発電設備が建設されたが、不具合により稼働率が低く、撤去が決まっている。