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九電が2018年度の出力制御実績を公表、抑制率と1発電所当たり回数は?

2019/04/26 20:40
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 経済産業省は4月26日、新エネルギー小委員会・系統ワーキンググループ(WG)を開催し、九州電力の実施している太陽光と風力発電に対する出力抑制(出力制御)に関し、2018年度分の状況と電力広域的運営推進機関による検証結果を公表した。

 太陽光に対する制御実施日の合計は26回だった。月別では10月4回、11月4回、1月1回、2月1回だったが、3月には16回に急増した。当初は土日休日だったが3月に初めて平日も対象となり、合計では土日休日17回、平日9回となった。

 1発電所当たりの回数は、旧ルール(現地操作)設備5.6回、旧ルール(遠隔操作)設備5.3回、指定ルール設備5.3回と、5~6回となった。前日指示に対する出力制御の実行率は特高案件100%、高圧案件約94%だった。不実行だった高圧案件8設備に関しては4回以下にとどまっているため、2019年度にまずこうした設備から制御指令を出すとしている。

2018年度の再エネ出力制御実績
(出所:九州電力)
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 こうした九電の出力制御の状況に関して、電力広域機関は、「公平性は確保されている」と評価し、今回の系統WGの委員からも概ね妥当とされた。

 九電は、出力制御による再エネの逸失電力量比率(出力制御率)を試算しており、2018年度全体で、0.9%とした。経産省では、「30日ルール」により、最大30日出力を抑制された場合の制御率を約8%と試算しており、現段階では、これを大幅に下回るとしている。

 今回の九電による公表では、1発電所当たりの制御回数に関しては5~6回に揃えることで公平性に配慮した。ただ、実際の抑制量(制御量)に関していうと、「オンライン制御の可能な発電所は、手動制御の設備に比べて半分程度になっている」(経産省)という。その理由は、オンライン制御の場合、当日に抑制量が過剰と判断した場合、時間帯によっては解除しているからという。ただ、現在、オンライン制御可能な設備は、出力制御対象(約471万kW)のうち、165万kWに留まっている。

太陽光発電の出力制御ルール別の対象件数・設備容量(2019年3月時点)
(出所:九州電力)
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 九電では、系統運用を機動的に行い、再エネの出力制御量を減らすためにも、オンライン制御への切り替えを推奨している。現在、特高案件5件(7万kW)が切り替え予定で、さらに16件(25万kW)が検討中としている。さらに500kW以上の高圧案件に対しても、今後、オンライン制御への切り替えを促していきたいとしている。

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