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国内初の「フルアセス」実施のメガソーラー、レノバが四日市で稼働

2019/04/25 17:41
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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「四日市ソーラー発電所」
(出所:日経BP)
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パネル設置エリアに隣接してビオトープを建設した
(出所:日経BP)
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 レノバが三重県四日市市で建設していた出力約21.6MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「四日市ソーラー発電所」が完成し、2019年4月19日に竣工式が開催された。約60人が参列し、サイト内で神事が執り行われた。

 同発電所は、名古屋鉄道(名鉄)が所有していた約68haの遊休地を活用し、太陽光パネルの出力・21.645MW、パワーコンディショナー(PCS)の定格出力・13.486出力の設備を設置した。年間発電量は約2430万kWhを見込み、これは約5000世帯分の需要に相当する。固定価格買取制度(FIT)を利用し、36円/kWhで中部電力に売電する。

 三重県は、環境影響評価(環境アセスメント)条例により、20ha以上の土地を改変する場合には、環境調査から準備書・評価書の作成など、国の法律に基づく環境アセスに近い手続きを求めている。こうした「フルアセス」では、通常、条例の求める「簡易アセス」が1年程度で完了するのに対し、数年の期間を要することになる。

 今回のメガソーラープロジェクトも三重県のアセス条例の対象となり、国内のメガソーラーの開発としては、初めて「フルアセス」を実施した。その上で、環境保全対策では有識者の指導などを通じて、残置森林を約30haに拡大するなど複数回、設計を見直したという。環境アセスの実施から設計、着工までは約4年半を費やした。

 環境アセスの事前調査から、複数の希少な植物や生物種が見つかり、そのうちの1つは県指定の保護すべき種だった。そのため、和歌山大学の研究者などから助言を受けつつ、事業用地の一部に8000m2ものビオトープを建設して湿地帯などを設けた上で、希少種の移植作業を延べ19回実施したという。

 EPC(設計・調達・施工)サービスは日揮が担当し、土木工事は矢作建設工業が担った。また、ビオトープの造成・設計では庭樹園(大阪市)が担当した。太陽光パネルは、中国JAソーラー製(300W/枚)、PCSは中国ファーウエイ製を採用した。また、稼働後のO&M(運営・保守)サービスは、スマートエナジー(東京都中央区)が担当する。

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