事業用低圧案件の再投資を促す

 (2)の適正な事業規律では、10~50kWの事業用低圧太陽光への危惧を示した。事務局は、この規模の太陽光を「小規模案件」と名付け、件数ベースで事業用の中の95%、容量ベースで3~4割に上ることを指摘し、「買取期間の終了後、政策措置の適用がなくとも発電事業が適正に実施・継続され、将来的な最投資が行われる事業環境を作り上げていくには、どのような対応が必要か」との課題を提示した。

国内では10~50kWの小規模太陽光が多くを占める
(出所:経済産業省)
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 こうした問題意識からは、買取期間の終了後に多くの撤退が指摘される事業用低圧太陽光に関し、その事業継続の推進に新たな政策を打つのではなく、事業環境を整備することで自発的な再投資を促すことが好ましいとの方向性が伺える。

 また、(3)の次世代ネットワークへの転換に関し、事務局は、「再エネの導入拡大に資する系統増強の費用負担について、全国大で回収する仕組みを選択肢の1つとして検討してはどうか」と提案した。こうした方向性に関して、委員の多くは賛同したものの、「再エネ賦課金のような形で広く電力利用者から集める場合、再エネに関連する設備増強とそれ以外の増強をいかに切り分けるのか」、「再エネのための新たな賦課金になるのであれば、総額4兆円というエネルギーミックス達成上の限度額に含めるべき」などの意見もあった。

 同委員会では、今後、数カ月かけて討議し、夏頃には、一定の結論を出すとしている。「FIT抜本見直し」に伴う政策措置に関し、法的な対応が必要な場合、2021年3月31日に間に合うように国会に法律案を提出する。ただ、法的な対応が必要になるのか、既存の法体系の枠組みのなかで対応できるのかは、今後の議論次第としている。