国内再エネで最大「1GW」も、秋田県沖の洋上風力計画

2018/04/12 20:01
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
洋上風力を計画している場所
(出所:レノバ)
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 経済産業省・資源エネルギー庁は4月5日、環境審査顧問会・風力部会を開催し、秋田県由利本荘市沖の一般海域で計画されている洋上風力発電の環境影響評価方法書について審議した。

 この洋上ウインドファーム・プロジェクトは、レノバが主導し、エコ・パワー(東京都品川区)とJR東日本エネルギー開発(東京都港区)が共同出資する。当初、出力規模は最大560MWと公表していたが、同日の部会で最大で1GW(1000MW)に達することが明らかになった。

 今回の風力部会では、レノバが環境影響評価方法書について説明した。そのなかで、当初、単機の定格出力4MWの風力発電設備を140基、洋上に設置する計画だったが、事業性を高めるために単機出力9.5MWの機種に変更する検討に入っており、その場合、ウインドファーム全体の出力は、最大で1GWに達するとした。

 9.5MWの風力発電設備については、メーカー名は非公開としたが、すでに実証機は稼働しており、運転中の実績データなどに関して情報を得られる見込みという。

 計画では、沖合1km~約4km、南北に約30kmにわたって、最大3列に風車を並べるという。工法は、着床式で、直径約8mのモノパイル(円柱状の1本杭)を立てる方式を軸に検討しており、その場合、基礎部分は幅40~50mになるという。拠点港については、事業海域周辺の複数の港が候補になっており、現在、検討中という。

 同プロジェクトの系統連系については、東北北部エリアで始まっている接続案件募集プロセスに加わっており、契約締結は済んでいない。この募集プロセスでは15.45GW分の応募があり、そのうち連系可能量は3.5G~4.5GWと公表された。今後、工事費負担金の額について入札が実施され、連系できる事業者が決まる。

 また、政府は、洋上風力発電を想定した一般海域の利用ルールを定めた法律を整備する準備を進めており、今年3月に閣議決定されている。エネ庁は、この新法による一般海域ルールを活用した洋上風力プロジェクトについては、固定価格買取制度(FIT)の買取価格を入札制にする方針を示している。

 レノバが、採用する風力発電設備を大型化し、出力規模を2倍近くに増やしたのは、こうした入札によるプロセスに備え、事業性を高めておきたいとの思惑もありそうだ。

 現時点で計画段階の大規模な再生可能エネルギープロジェクトとしては、長崎県佐世保市宇久島でのメガソーラー(約480MW)、岩手県遠野市でのメガソーラー(約600MW)、青森県睦奥湾沖での洋上風力(約800MW)、青森県西北部沖での洋上風力(500MW)などがある。由利本荘沖の洋上風力が1GW(1000MW)となった場合、これらを上回り、国内の再エネ発電所の設備容量では最大規模になる可能性がある (関連記事)。