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図1 講演する松岡教授
 「まだ予算はついていないが、2019年前半にも人工知能(AI)の処理を1Exa FLOPSで実行できるスパコンは実現可能」。東京工業大学 教授の松岡聡氏は、インテルが2017年4月6日に開いた「インテルAI Day」に登壇し、人工知能(AI)やビッグデータ処理に向くスーパーコンピューターの開発状況を解説した(図1)。同氏は、2017年夏に稼働を始める東京工業大学の「TSUBAME3.0」(関連記事)や、2018年3月ごろの実動を目指す「AI橋渡しクラウド(ABCI:AI Bridging Cloud Infrastructure)」(関連記事)で、AIやビッグデータ処理を高速化できるアーキテクチャーの実装を進めている。

 同氏はまず、AIやビッグデータ処理の計算特性は、従来のスパコンの主な用途だったシミュレーションなどと比べて本質的な違いはないが、修正すべき点もあると指摘した(図2)。その1つは、ノード間の通信速度を極めて高速にする必要があること。その根拠として、ビッグデータ処理の一種であるグラフ処理の性能を測るベンチマーク「Graph500」では、他のスパコンと比べてノード間のネットワークが高速な理化学研究所の「京」が、依然として1位を保っていることを挙げた(図3)。これを受けて、「TSUBAME 3.0」でもネットワーク性能を強化している(図4)。

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図2 ビッグデータ処理とAI処理では計算特性が違う
(図版:松岡氏)
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図3 「Graph500」では京が世界一
(図版:松岡氏)
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図4 「全インターネット平均通信量の2倍」のネットワーク速度
(図版:松岡氏)

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