トーヨーグループのトーヨー養父バイオエネルギー(兵庫県養父市)、トーヨー建設(東京都葛飾区)、トーヨーエネルギーソリューション(東京都千代田区)は、兵庫県養父市にバイオガス発電所「トーヨーバイオメタンガス発電所」を建設し、3月28日に竣工式を開催した。

 発電規模は1.426MWで年間発電量は約1万2000MWhを見込む。一般家庭約1800世帯分に相当する。プラント方式は湿式中温メタン発酵で、プラント設計はトーヨーエネルギーソリューション、施工はトーヨー建設。事業主はトーヨー養父バイオエネルギーで、稼働に伴い正社員10人程度を雇用する予定。

トーヨーバイオメタンガス発電所
(出所:トーヨー養父バイオエネルギー、トーヨー建設、トーヨーエネルギーソリューション)
[画像のクリックで拡大表示]

 中山間農業改革特区である養父市は、ブランド牛「但馬牛」の飼育が盛んであり、また「ブロイラー産業」の発祥の地としても知られる。同市は、バイオマス産業都市構想に認定されており、今回建設したバイオガス発電所もそのプログラムに沿ったものになる。

 主に同市内の畜産農家の糞尿や兵庫県内の食品加工会社の食品残渣、植物油をメタン発酵させ、発生したメタンガスにより発電を行う。通常、メタン発酵に向かないとされる鶏糞を独自の技術で原料として利用した。

 発電後に副産物として生成される消化液は、良質で安価な有機質肥料として同地域で作る特別栽培米や葉物などの野菜などに使用する。液肥は河川放流せず、循環水再生処理を行って発酵槽の希釈水として循環利用する。

バイオガス発電による循環型社会形成
(出所:トーヨー養父バイオエネルギー、トーヨー建設、トーヨーエネルギーソリューション)
[画像のクリックで拡大表示]

 今後は、発電所の隣地に最新鋭の栽培技術の試験圃場を取り入れた通年栽培が可能なトマトハウス施設を運営する予定。発電所と植物工場の運営により、雇用の創出、家畜糞尿処理問題の解決、有機質肥料の供給などで地元農業に貢献し、エネルギーの地産地消モデルを目指す。