三本珈琲・鎌倉工場の屋根上に設置した
(出所:横浜環境デザイン)
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全量を自家消費する
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 太陽光発電の設計・施工を手掛ける横浜環境デザイン(横浜市)は、三本珈琲(同)の鎌倉工場に自家消費型太陽光発電設備を設置する工事を受注し、このたび完工した。3月28日に発表した。

 太陽光発電システムを設置したのは鎌倉工場の屋根上で、出力258.66kW。太陽光パネルは中国DMEGC製(270W/枚)、パワーコンディショナー(PCS)は中国SUNGROW(定格出力49.5kW)とオムロン製(5.5kW)を採用した。

 年間発電量は27万3210kWhを見込みで、全量を自家消費する。これは鎌倉工場の年間電力需要の4分の1程度になる。年間のCO2削減効果は 約158tと試算している。土日など昼間に低負荷となる時間帯には、6台のPCSを台数制御しつつ、全体の出力を抑制して、電力系統への逆潮を防ぐ。

 横浜環境デザインが、こうした6台のPCSを統合的に制御する上位システムを独自開発した。同社では、こうした系統への逆潮を防止する制御システムをすでに複数の自家消費型太陽光発電システムに納入した実績があるという。

 低負荷期に一時的に太陽光出力を抑制することで、平均的な需要に合った太陽光パネル容量を導入できるため、年間を通じた再エネ比率を高められる。三本珈琲では、自家消費太陽光による購入電力の削減効果で、5年程度で投資回収できる見込み。固定価格買取制度(FIT)を利用しないことで、神奈川県と鎌倉市の補助金制度を活用できたという。

 三本珈琲は創業60年のコーヒー製造企業で、飲料・食品製造のほか、缶飲料の自動販売機やカフェも展開する。取引先には大手飲料メーカーも含まれ、こうした企業からCO2排出の低い工場で生産された商品へのリクエストが多く寄せられていたという。今回、鎌倉工場への自家消費太陽光の導入は、CO2削減と省コストを両立できる施策として決断した。

 横浜環境デザインは、RE100 や ESG 投資が注目される中、サプライチェーン全体でCO2削減に取り組む企業が増えていることに対応し、工場や事業所への自家消費太陽光の提案を強化している。需要家の初期費用なしで太陽光を導入できる「第三者所有モデル(TPO)」もサービス化しているが、今回の三本珈琲への設置は、需要家が初期投資を負担して所有する一般的な導入スキームとなっている。