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NTT、「直流エリアグリッド」構築、エネルギー事業を6000億円に倍増

2019/03/29 10:28
金子 憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ 、工藤宗介=技術ライター
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 日本電信電話(NTT)は、新たな「スマートエネルギー」事業を推進する。2019年度上期にエネルギー事業推進会社を創設し、NTTグループにおけるエネルギー関連事業の売上規模を2025年度6000億円に倍増させることを目指す。3月27日に発表した。

 これまでNTTグループのエネルギー関連事業としては、NTTファシリティーズ、エネット、NTTスマイルエナジーを中心に展開され、電力・ガス事業者と連携することで3000億円規模まで売り上げを拡大してきた。

 新たに開始するスマートエネルギー事業では、NTTグループの情報通信技術(ICT)、直流給電などの電源技術、蓄電池などの通信ビルリソースなど、技術・ノウハウ・資産を最大限に活用した「直流エリアグリッド」を構築する。これにより交流グリッドを補完しつつ、エネルギー効率の向上、地球温暖化対策・再生可能エネルギー活用、耐災性(レジリエンス)向上などの新たな価値を提供するとしている。

 分野としては、発電、送配電・蓄電、小売り・卸売りの3領域で5つの構成要素を挙げる。具体的には、(1)発電事業として再生可能エネルギーを活用した電力の供給、(2)送配電・蓄電分野としてVPP(仮想発電所)事業、(3)送配電・蓄電分野として高度EV(電気自動車)関連事業、(4)送配電・蓄電分野としてバックアップ電源事業、(5)小売り・卸売りとして低環境負荷電力の提供――を計画する。

新たな「スマートエネルギー」事業の概要
(出所:NTT)
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 エネルギー事業推進会社では、グループ会社のガバナンス強化、サービス開発・提供・運用リソースの最適化など、新たな事業サービスを迅速に提供できる体制を構築する。また、パートナー企業との協業によるB2B2Xモデルでの事業展開、NTTアーバンソリューションズなどグループ会社との連携により競争力を高め、収益を拡大する。

 NTTは昨年4月、東京電力ホールディングス(東電HD)と新たなエネルギーインフラの構築に関して提携し、共同出資会社「TNクロス」を設立すると公表した。両社のインフラ資産を活用した地域単位での直流グリッドの概念を初めて提起していた(関連記事: 「直流マイクログリッド」に現実味、再エネを直送!?)。

NTTと東京電力による提携のイメージ
(出所:NTT、東京電力)
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