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YAMABISHI、テナントビルで「自家消費」太陽光、大阪の拠点で

2019/03/27 13:30
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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テナントビルの屋上に設置した太陽光パネル
(出所:日経BP)
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オフィススペースに設置したパワーコンディショナー
(出所:日経BP)
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 電源制御装置などを手掛けるYAMABISHI(東京都太田区)は、大阪市内のテナントビルに入居する営業拠点に太陽光パネルと蓄電池システムを導入し、全量自家消費する「ゼロ・エネルギー・オフィス(Zero Energy Office)」を構築し、運用を始めた。

 同社では、昨年6月に大阪営業所が淀川区西中島に移転したのを機に、同社製品の蓄電池システムを組み込んだ太陽光発電システムを導入し、化石燃料を使用しない次世代型オフィス「大阪 ZEO(Zero Energy Office)」として昨秋から本格的に実証運用している。

 テナントビルの屋上に設置した太陽光パネルは出力4.8kW、入居した1階のオフィススペースに16kWhの蓄電池システムを設置した。太陽光パネルからの直流電流(DC)を直接、蓄電池に充電する「DCリンク」方式とし、ビルの構内系統に接続する際にパワーコンディショナー(PCS)で交流(AC)に変換する。太陽光パネルはアンフィニ製、蓄電池は東芝製のリチウムイオン電池を採用した。

 太陽光で発電した電気は、同社が賃借りするオフィスの電源コンセント(100V)を通じて社員6人が使うパソコンなどの事務機器に使われるほか、空調需要の一部を賄う。余剰分は蓄電池に充電するが、フル充電時に供給が需要を上回る場合には、太陽光出力を抑制して電力系統に逆潮しない仕組みにした。

 テナントビルに入居した企業が、自家消費用の太陽光パネルを屋根上に設置する例は珍しいが、「テナントビル経営会社の理解で実現した」(YAMABISHIの蓮池一憲社長)という。ただ、ビルの屋根構造などの制約から、当初予定した出力のパネルを設置できなくなったことから、「ゼロ・エネルギー」の達成は難しい状況という。

 同社では、固定価格買取制度(FIT)による太陽光の売電単価が低下するなか、オフィスビルや工場などで、太陽光パネルに蓄電池を併設した自家消費型システムのニーズが高まると見ており、「大阪 ZEO」をショールームとして活用していく方針だ(関連記事:JR男鹿駅の新駅舎、小型風車9基と蓄電池の自家消費システム)。

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