秋田県由利本荘市沖洋上風力発電事業の開発予定位置
(出所:東北電力)
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 レノバと東北電力は3月20日、レノバが開発を主導する「秋田県由利本荘市沖洋上風力発電事業」に、東北電力が出資参画すると発表した。東北電力は今後、電気事業の知見を活用し、他の出資企業と協力しながら環境影響評価を含む開発可能性調査(FS:Feasibility Study)を進めていく。

 同事業は、秋田県由利本荘市沖の一般海域に出力規模約700MWの洋上発電設備を建設する計画。CO2削減効果は年間約100万tを見込んでいる。2021年度に着工し、2024年度から順次運転開始する予定。

 出資企業はレノバのほか、エコ・パワー、JR東日本エネルギー開発、そして東北電力となる。なお、東北電力は、FSの結果事業性が見込めると判断した場合は建設・事業化段階に移行することになるが、事業化以降の参画は改めて判断するとしている。

 昨年4月に公表された同洋上風力プロジェクトの環境影響評価方法書によると、沖合1km~約4km、南北に約30kmにわたって、最大3列に140基の風車を並べる計画。工法は、着床式で、モノパイル(円柱状の1本杭)を立てる方式を軸に検討している。風力設備は単機出力9.5MWの機種を採用する検討に入っており、その場合、ウインドファーム全体の出力は、最大で1GWに達するとしていたが、今回の発表では700MWとしている。

 同プロジェクトの系統連系については、東北北部エリアの接続案件募集プロセスに加わっていた。昨年12月に公表された同プロセスにおける優先系統連系希望者は3.53GW(85件)で、内訳は、洋上風力・2.12GW(15件)、陸上風力・1.27GW(27件)、太陽光・20MW(3件)、その他再エネ・120MW(40件)だった。同プロセスでは、個別の案件については未公表だが、「秋田県由利本荘市沖洋上風力発電事業」は優先連系枠を確保した模様だ。

 また、政府は、洋上風力発電を想定した一般海域の利用ルールを定めた法律を今春施行しており、新法による一般海域ルールを活用した洋上風力プロジェクトについては、固定価格買取制度(FIT)の買取価格を入札制にする方針だ。「秋田県由利本荘市沖洋上風力発電事業」は、同法の策定前から地元自治体などと連携して開発を進めてきたが、新法による一般海域ルールを活用し、入札に参加することにしている。

 レノバは現在、メガソーラー(大規模太陽光発電所)12カ所(うち4カ所は建設中)、大規模バイオマス発電所3カ所(うち2カ所は建設中)を運営する。また、東北電力は、風力発電を主軸とした再生可能エネルギー全般について、東北・新潟エリアを中心に200万kWの開発を目指している(関連記事:国内再エネで最大「1GW」も、秋田県沖の洋上風力計画)。