太陽光発電整備の安全性確保に向けた対策案
 (出所:経済産業省)
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 経済産業省は3月22日、産業構造審議会 保安分科会 電力安全小委員会第12回会合を開催し、太陽光発電設備の規制見直しに関する事務局案を示した。500kW~2MW未満の太陽光発電の事業者も技術基準に適合しているかを自ら確認して届け出ることや、事故の際に報告義務の対象なる事案を拡大すること、などを盛り込んだ。

 前回までの審議で、特に500kW~2MW未満の設備において、大量のパネル脱落・飛散を伴う損壊が多く発生しているとの調査結果が報告された。

 これを受け、法執行を伴う対策の必要性が提起され、その方向性として5項目が示されていた。(1)技術基準の再検証、標準仕様の提示、簡易な安全対策の検討、(2)使用前段階での事前確認の強化、(3)事故報告の強化、(4)固定価格買取制度(FIT)と連携した設置・運転状況の把握、不適合事案への対処、(5)適切な保守管理を行っている事業者に対するインセンティブ。

 12回会合では、(2)と(3)について、可及的速やかに制度的措置を実施するとし、500kW以上の「使用前自己確認制度」の導入と、「報告規制の強化」が盛り込まれた。

 「使用前自己確認制度」とは、事業用電気工作物の使用開始前に事業者自らが技術基準適合性を確認し、その結果を国に届け出る制度。2MW以上の太陽光発電所については、現行制度で工事計画の届け出が必要となっており、技術基準への適合性に関し、稼働前に自ら確認している。同制度の対象を500kW以上の発電所にまで拡大することで、工事計画対象外の事業用太陽光の半数以上を確認できることになるという。

 また、事故報告の対象については、現在、500kW以上の損壊が生じた場合と、発電所構外に著しい影響を与えた場合――を対象にしている。これらに加え、家屋などの損壊の有無にかかわらず、発電所構外にパネルが飛散した場合、一定規模(例えば、50kW)以上のパネルの脱落・飛散が生じた場合――にも報告義務を課すという案が示された。

 (1)の技術基準の再検証については、2016年度に実証実験などを行い、必要な対策を講じていく、とした。(4)のFITとの連携については、改善命令や認定取消、立ち入り検査を伴う再エネ特措法の改正法案の内容が示された。

 また、(5)の適切な保安管理へのインセンティブに関しては、例示として、「情報技術などを活用して、高度な自主保安体制を確立している事業者(2MW未満)に対し、電気保安法人などによる点検の頻度を緩和する」などの仕組みが示された。