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北海道、「事業所再エネ」を調査、ブラックアウト時の利用率は?

2019/03/11 07:00
工藤宗介=技術ライター
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 北海道は3月6日、道内の再生可能エネルギーの活用に関する調査結果を公表した。再エネ設備を導入・活用する市町村は58.8%、事業者は32.6%に達する一方で、そのうち2018年9月に発生した北海道胆振東部地震による大規模停電の際に再エネを活用できた市町村は34.5%、事業者は23.5%にとどまっていた。

 調査期間は2月8日~28日。調査対象は、道内の179市町村および事業者で、回答数は115市町村および331事業者の合計446件。調査結果によると、再エネ設備を導入済みの市町村は67件(58.8%)、再エネを活用している事業者は106件(32.6%)、今後活用予定が5件(1.5%)だった。

再生可能エネルギーの導入状況
(出所:北海道)
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 導入済みのエネルギー種類は、市町村では太陽光発電が74.2%、地中熱利用が15.2%、木質系バイオマス熱利用が13.6%の順で多かった。事業者では太陽光発電が38.8%、畜産物廃棄物バイオマス発電が18.4%、木質系バイオマス熱利用が10.7%の順だった。

 発電した電気の利用方法は、市町村では「公共施設での利用」が最も多く89.1%、次いで「FIT売電」が38.2%だった。事業者では「FIT売電」が最も多く81.1%、次いで「自社施設での利用」が25.7%だった。

 また、再エネ施設に専用の蓄電池を備えた市町村は23.0%、事業者は3.4%、EV(電気自動車)・PHV(プラグインハイブリッド車)などの蓄電池を活用する市町村は4.1%、事業者は1.1%にとどまった。蓄電池を備えていない市町村は78.4%で、その理由は「コスト面」が75.4%と最も多かった。また、事業者は96.1%に達し、その理由は「必要がない」が48.8%、「コスト面」が38.0%だった。

 その一方で、北海道胆振東部地震によるブラックアウト(大規模停電)時に再エネを活用できたと回答した市町村は34.5%、事業者は23.5%にとどまった。有効活用できなかった理由は、市町村では「蓄電設備がない」「規模が小さい」「設備の起動電力を確保できなかった」が多く、事業者では「系統連系しているため(全量売電しているため)」が多かった。

大停電時の再エネ活用状況
(出所:北海道)
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 一方、太陽光発電協会(JPEA)は、道とは別に北海道胆振東部地震に伴う大規模停電時における、住宅用太陽光発電システムの自立運転に関する調査を行っている。それによると、蓄電システムを併設しない住宅用太陽光システムの設備でも、85%が自立運転機能を利用し、停電時に太陽光を利用していたという結果だった(関連記事:「住宅太陽光の85%が自立運転を活用」、北海道地震の停電時)。

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