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業務用蓄電池の売上が8.9倍に急増、北海道地震を契機に

販売数の7割が「太陽光付き」を選択

2019/03/11 06:00
工藤宗介=技術ライター
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シーンズの業務用ポータブル蓄電池「PG-223」
(出所:シーンズ)
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別売のポータブル太陽光パネル
(出所:シーンズ)
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 業務用ポータブル蓄電池の製造販売を手掛けるシーンズ(東京都新宿区)は3月7日、2018年9月の北海道胆振東部地震による道内全域停電(ブラックアウト)を契機に、同社の業務用ポータブル蓄電池の売り上げが対前年比8.9倍に急拡大したと発表した。

 2018年4月~2019年3月の販売台数は1116台(納入予定含む)で、前年の126台から大幅増加した。同社によると、病院や地方自治体、警察署、保育・介護施設など災害時の拠点となる施設からの需要が急増。また、リチウムイオン電池の技術革新で小型化が進み、従来の鉛蓄電池の約5分の1まで軽量化が進んだことも需要急拡大の一因になったという。

 北海道胆振東部地震のブラックアウトや、2016年の熊本地震、豪雨、台風による被害では、広域停電のため庁舎などに市民のスマートフォン充電希望者で最大3時間以上の行列ができた。また、熊本地震では、スマートフォンの充電で困ったという声が5割以上と最も多く、ライフラインであるスマートフォンが利用できないことが問題になった。

 同社の産業用ポータブル蓄電池は、太陽光パネルと組み合わせることで、晴天時には10時間で満充電となり、停電中も充電して使い続けられるのが特徴。販売数の7割を太陽光パネル付き製品が占めるという。今後は、よりさまざまな用途・シチュエーションでも蓄電池が使えるように防水機能や通信機能を強化する予定。また、残量をクラウドにアップしIoTで遠隔操作できる機能なども研究中という。

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