アップル向け製品を「100%再エネで製造」、イビデンが国内初

20カ所以上・合計出力12MW以上の太陽光発電所を開発

2017/03/09 01:47
加藤 伸一=日経BPクリーンテック研究所
イビデングループが開発・運営している水上メガソーラー
(出所:アップル)
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この水上メガソーラーを高く評価している
(出所:アップル)
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 米アップルは3月8日、電子部品メーカーのイビデンが、アップル向け製品の製造を100%、再生可能エネルギー発電電力で賄うと発表した。

 イビデンは、半導体パッケージ関連製品をアップルに供給している。

 アップルは、製品製造を含む自社の事業活動において、使用する電力の100%を再エネで賄うことを目指している。

 製造に関しては、部品の調達先や組み立ての委託先などの企業に対し、再エネ電力の活用を促している。クリーンエネルギープログラム(clean energy program)と呼ぶ支援策も用意し、アップル向け製品製造における再エネ電力100%への移行を後押ししている。

 イビデンは、日本企業として初めて、このクリーンエネルギープログラムに参加することを決め、アップル向け製品の製造に使う電力を「再エネ100%」にすることを公約したという。

 アップルによると、イビデンはアップル向けの製品製造に必要な量以上の規模の太陽光発電システムを確保する。導入予定の太陽光発電システムは、20カ所以上・合計出力12MW以上としている。

 イビデンは、衣浦事業場(愛知県高浜市)内に、貯木場跡の池を活用した出力1.99MWの水上メガソーラー(大規模太陽光発電所)を運営している(関連ニュース1)。

 アップルは、この水上メガソーラーを評価しており、このような先端的で高品質な再エネ発電プロジェクトの開発を支援するという。イビデンが開発する太陽光発電所には、「国内最大級の水上太陽光発電システム(one of the largest floating solar photovoltaic systems in the country)」を含むとしている。

 しかし、国内最大の水上メガソーラーは、千葉県船橋市の山倉ダムの水上を使った出力約13.7MWで(関連ニュース2)、イビデンが開発する発電所全体の合計出力約12MWを上回ることから、この点に関しては、アップルの誤認、または「地域で最大級」を指すとみられる。

 アップルによると、同社とサプライヤーは2018年末までに、アップル製品の製造向けの再エネ発電電力として、年間25億kWhの発電量を実現する目標を掲げている。

 現時点の再エネ電力利用率は、23カ国で事業の100%、世界全体では93%以上としている。