懸案だった町の遊休地を活用
(出所:アンフィニ)
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アンフィニ製パネルを設置
(出所:日経BP)
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 石川県宝達志水町で3月7日、出力約16MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「石川第八発電所」の開通式が開催された。発電事業の主体である合同会社石川第八発電所には、アンフィニ(大阪市浪速区)とエスアールジータカミヤが出資した。稼働済みとしては、北陸で最大規模となる。

 約32万6170m2の敷地は、かつて町の出資する土地開発公社が所有していた。遊園地の建設が検討されたが、実現せず、山林や原野などのまま遊休地になっていた。

 この土地を発電事業会社が7億4000万円で買い取り、固定価格買取制度(FIT)を使って、発電事業を行うことになった。年間発電量は、約1600万kWhを見込む。これは一般家庭約4500世帯分に相当する。買取価格は40円/kWh(税抜)。

 総事業費は約60億円で、資本金は約1割。出資比率はアンフィニとエスアールジータカミヤで7対3。残りは、金融機関からの融資で賄った。みずほ銀行を幹事とするシンジケートローン(協調融資)で、参加銀行は、みずほ銀行のほか、三井住友銀行、東邦銀行、南都銀行、池田泉州銀行、福井銀行の6行となる。

 EPC(設計・調達・施工)サービスはアンフィニが担当し、太陽光パネルも同社製の多結晶シリコン型(260W・60セル/枚)を6万1872枚設置した。パワーコンディショナー(PCS)はABB製、架台はエスアールジータカミヤグループのホリー製となる。

 パネル24枚でストリング(直列回路)を構成し、直流側を1000V仕様で設計した。アレイ(パネル設置単位)は4段6列のパネル配置とし、設置角度は25度にした。「建設地である宝達志水町免田地域は風が強いこともあり、パネル上に雪が積もりにくいため、積雪対応の設計にしていない」(アンフィニ)という。

 開通式では、宝達志水町の津田達町長があいさつし、「長年、町の懸案だった広大な遊休地が、クリーンエネルギーを生み出す発電所として有効活用でき、たいへん感謝している。町の新エネルギービジョンの推進にもなる」と述べた。

 「石川第八発電所」には、展望台を設置しており、町では、環境教育の場として積極的に活用していく方針だ。

 アンフィニは、現在、全国14サイトの太陽光発電所を建設・運営している。今回、稼働した「石川第八発電所」は、そのなかでも最大規模。

 買取価格40円/kWhは、2012年にスタートしたFIT制度における初年度の認定案件となる。2017年まで運転開始が遅れたのは、「用地の多くは山林で、土地を取得した時点で、林地開発など土地利用に関する手続きが済んでいなかった。広大な面積から、それらの完了に時間を要したため」(アンフィニ)としている。