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福島送電が事業許可、福島の風力・太陽光を東電管内で活用

2019/02/07 21:36
金子 憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ、工藤宗介=技術ライター
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阿武隈・沿岸部共用送電線整備事業の一覧(2018年2月現在・検討中含む)
(出所:福島県再生可能エネルギー導入推進連絡会・2018年2月公表の資料)
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 福島送電合同会社(福島市)は2月4日、経済産業大臣から送電事業の許可を取得したと発表した。同社は、共用送電網の整備を進めており、2020年1月から送電事業を開始する予定。福島県内の太陽光や風力など再生可能エネルギーを関東圏内に送電することで、再エネの導入拡大を進める。

 同社は、「福島新エネ社会構想」に基づき、阿武隈山地および福島県沿岸部において、再エネ発電事業者と一般送配電事業者をつなぐ共用送電線や変電所などの建設および運営を行う事業会社として、2017年3月に設立された。資本金は1300万円。出資比率は福島発電が39.2%、東京電力ホールディングスが37.7%、東邦銀行が23.1%。福島発電には福島県が出資している。

 阿武隈山地および福島県沿岸部に新たに送電網を整備し、風力・太陽光などの発電設備で発電された電気を東京電力パワーグリッド(東京都千代田区)に振替供給を行い、東京電力管内に送電する。

 阿武隈山地で計画の進んでいる複数の風力発電プロジェクト(合計約650MW)のほか、浪江町酒井地区に建設中のメガソーラー(2サイト合計60MW)、南相馬市小高地区に建設中のメガソーラー(3サイト合計で114MW)など、200MWを超える太陽光発電が、この共用送電線を通じて東京電力管内に送られることになっている。

 福島新エネ社会構想は、エネルギー分野から福島復興の後押しを一層強化すべく、福島全県を未来の新エネ社会を先取りするモデル拠点とすることを目指すもの。国、福島県、関連企業などを構成員とする福島新エネ社会構想実現会議が2016年9月に策定した。

 送電事業とは、一般送配電事業者に振替供給を行う事業のこと。これまでに電源開発、北海道北部風力送電(北海道稚内市)の2社が送電事業の許可を受けており、今回の福島送電合同会社は3社目となる。

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