太陽光発電協会(JPEA)と日本電機工業会(JEMA)は1月28日、消費者庁の委員会が公表した住宅用太陽光発電システムの火災事故に関する調査報告書に対する声明を発表した。

 同調査報告書では、住宅用太陽光から発生した火災などの事故のうち、太陽光パネルとケーブルから生じた場合、ケーブルが発火元と見られる例では、推定原因が施工不良にあることが多いことや、パネルが発火元と見られる例では、推定原因がパネルの不具合によるものと考えられることが多いと指摘している(関連コラム)。

 また、屋根への設置形態の種類によって、屋根材への延焼といった被害の拡大の傾向に違いがあることも指摘された。同調査報告書における調査事例のうち、野地板と呼ばれる屋根材に延焼して被害が大きくなった7件はすべて、太陽光パネルと野地板の間に、鋼板などの不燃材が挟まれていない「鋼板などなし型」に分類される設置形態で発生していた。

 この「鋼板などなし型」への対応は、直近で生じる恐れがある火災を防ぐ必要から、経済産業大臣には、既設の住宅用太陽光について、設置形態を変えることを促す施策の実施まで求めている。

 ただし、現実的には、設置形態の変更を促しても、改修には至らない住宅が出てくることも予想され、その場合には、応急処置として、所有者に「応急点検」を促すように求めている。

 具体的には、経年劣化によって発生する太陽光パネルの不具合である、バイパス回路の通電状況と断線の有無の確認を求めている。この応急点検以降は、保守点検ガイドラインに沿った定期点検によって、不具合の発生の有無を確認することを求める。

 この「応急点検」と同様の点検項目を、保守点検ガイドラインの定期保守点検項目に追加すること、また、地絡発生時の適切な対処方法を追加することを、JPEAと日本電機工業会に求めている。

 こうした同調査報告書の公表を受けて、JPEAと日本電機工業会はまず、「住宅用太陽光発電システムを設置されている皆様におかれましては、火災についてご心配されていると思われます。業界として火災事故の発生を真摯に受け止め、再発防止に取り組んでまいります」としている。

 次に、同調査報告書において、火災などの事故を懸念し、再発防止を求めている既設の太陽光発電システムが一部のものに限られており、それ以外のシステムは安心して使用できることを強調している。

 また、火災などの再発防止策を求められた住宅用太陽光でも、火災などの事例のないものや、すでに対策が完了している場合もあるとした。

 不明な点などについては、購入先の販売業者、設置業者、製造業者に相談してほしいとしている。

 今後は、同調査報告書の内容を真摯に受け止め、経済産業省の指導の下、住宅用太陽光の一層の安全性の向上に取り組んでいくとしている。