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日立の陽子線治療用動体追跡システム、FDA認可取得

2018/01/25 18:00
増田 克善=日経デジタルヘルス

 日立製作所は2018年1月24日、北海道大学と共同で開発した陽子線治療システム用の動体追跡システムがFDA(米国食品医薬品局)の販売認可の取得を発表した。販売認可取得日は2017年12月26日。これにより動体追跡技術とスポットスキャニング照射技術の両方を搭載した陽子線治療システムによる治療が、米国において可能となった。現在建設中の施設に導入される予定という。

 動体追跡技術とスポットスキャニング照射技術の両方を用いた陽子線治療システムは、腫瘍の近くに埋め込んだ金マーカーの位置をX線透視画像で追跡する。患者の体表面の動きを検知し、あらかじめ定められたタイミングでのみ陽子線を照射する従来の呼吸同期照射に対して、より正確に移動する腫瘍に向けて陽子線を照射できる。

 日立と北大は、2010年に内閣府の日本学術振興会・最先端研究開発支援プログラムの採択を受け、呼吸に伴って移動する肺や肝臓の腫瘍の治療に対応するための研究を開始。2014年に動体追跡技術とスポットスキャニング照射技術の両方を用いた陽子線治療システムを世界で初めて実現した。日本国内では2014年8月に、薬事法に基づく医療機器の製造販売承認を取得し、同大学病院の臨床研究開発センターにおいて約3年間の治療実績のうち約7割の患者に同技術を適用した。その実績が評価され、動体追跡粒子線がん治療装置は2017年度全国発明表彰で、最も優れた発明に贈られる「恩賜発明賞」を受賞している。

 北大大学院医学研究院教授の白𡈽博樹氏は、「陽子線のスポットスキャニング照射技術と組み合わせることにより、X線治療装置では難しかったサイズの大きな動く臓器の腫瘍に対する高精度の照射が可能となり、適応症例の拡大と高い評価につながっている。今回FDAの販売認可を取得できたことで、日本で開発された精度の高い放射線治療技術が世界に拡大していくことを大変嬉しく思う」としている。

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